伊勢二見・興玉神社(伊勢市二見町)の夫婦岩に9月10日の早朝6時ごろ、2本の虹が架かった。
昭和天皇も宿泊されたことがある約280年続く老舗旅館「朝日館」(伊勢市二見町)のおかみ・喜多好恵さんが「今朝、お客さまが撮られた写真です。 夫婦岩にかかる二本の虹(^^)v 良いことありそうですよね♪ 皆さまにもお裾分け♪♪♪」と、宿泊客が撮った夫婦岩に架かる虹の写真をフェイスブック上で添付しつぶやいた。
ダブルレインボーに遭遇したのは、遅めの夏休みとして東京から2泊3日の夫婦旅行で二見を訪れていた立川市在住の朝田美樹さん。「慌ててiPhoneで撮った」という貴重な一枚がこれだ。写真はおなじみの正面からではなく裏側から見た夫婦岩で、先日9月5日に張り替えたばかりの真新しい大しめ縄が女岩(手前)と男岩(奥)に架かっているのが確認できる。
この日、朝田さんは5時半ごろ旅館を出て、小雨の中、夫婦岩まで散歩に出掛けた。夫婦岩に着いたところで、辺りが真っ暗になって夕立のような豪雨に。走って二見シーパラダイス側の竜宮社・社務所の軒下で雨がやむのを待っていた。その時、真っ暗なのに鳥羽方面の一部だけが明るく日が差していた。5時55分ごろ少し小降りになったので夫婦岩まで戻ると二重の虹が出ていた。朝田さんは「その時、私と主人しか居なく秘密の体験をしたような気分でうれしくなって、朝日館のおかみさんにお話ししました」と説明する。「おかげで思い出深い旅になった」と喜んでいる。
喜多さんのフェイスブックのページには、友人から「きれい」「感動的」などの感想のコメントと合わせて、「シェアさせてください」と画像のシェアも広がっている。
二見という地名は、天照大神(あまてらすおおみかみ)を伊勢に導き今の伊勢神宮を創建した第11代垂仁天皇の第4皇女=倭姫命(やまとひめのみこと)が、この地の景色があまりに美しく2度振り返ったことから二見とついたとされる。