伊勢志摩経済新聞の2014年上半期PV(ページビュー)ランキング1位は、エイプリールフール(4月1日)に配信したうそか本当か分からないような「伊勢の山が透けてスケスケに?」なっているという記事だった。
本当にスケスケ?伊勢の山が透けて見える(記事の位置情報の場所に立って確認してみよう!)
ランキングは今年1月1日から6月30日までに伊勢志摩経済新聞が配信したヘッドラインニュースのPVを集計したもの。今年に入ってからのPVの傾向はスマートフォンの普及と共にフェイスブック、ツイッターなどSNSを通した記事の拡散が顕著となった。1位の記事はフェイスブックのシェア数が1000を超えている。
上位10位のランキングは以下の通り(カッコ内は掲載日)。
1. 伊勢の山が透けてスケスケに?-稜線の端がスケルトン状態に(4/1)
2. ヒップホップグループ「ダズルフォーライフ」のラッパー急死(5/30)
3. 国生みの神様イザナギ・イザナミを祭る両宮で遷宮行事(3/16)
4. ホンダがビーチクリーン活動するとこうなる?(6/23)
5.「神武天皇祭遙拝」-神武天皇崩御の日に伊勢神宮でも祈り(4/4)
6. 「宙に浮く富士山」珍しい自然現象-伊勢志摩の海岸から撮影(1/6)
7. 元伊勢市役所職員が復興支援で岩手県職員に―単身山田町へ(1/17)
8. 伊勢神宮の125社の神々も新年会「一月十一日御饌」(1/11)
9. 謎の深海生物「ダイオウグソクムシ」丸5年絶食記録更新(1/2)
10. 今度は伊勢神宮別宮「月読宮」で式年遷宮・立柱祭と上棟祭(1/9)
昨年は、10月に伊勢神宮内宮(ないくう)と外宮(げくう)で式年遷宮のクライマックス「遷御(せんぎょ)」が執り行われ、大國主大神(オオクニヌシノオオカミ)が新しくなった本殿に遷(うつ)る「本殿遷座祭」が5月にあった出雲大社(島根県出雲市)との相乗効果で「伊勢神宮ブーム」が沸き起こった。昨年の伊勢神宮参拝者数は、内宮が884万9738人、外宮が535万5078人で、両宮合わせて1420万4816人となったが、今年もそのブームは終わっていない。3位、5位、8位、10位にランクインしたニュースは全て伊勢神宮に関するもの。内宮・外宮では見ることができなかった遷宮行事を一般も近くで見ることができるため、20年に一度の「チャンス」を求めて多くの人が別宮の遷宮行事に関心を示している。
2位は、志摩市浜島町出身の2人組ヒップホップグループ「DAZZLE 4 LIFE(ダズル・フォー・ライフ)=D4L」のラッパー・CMD(シーエムディー)さんが5月28日に急死した記事。29日、30日には過去のD4Lの記事のアクセス数が急激に伸び始めた。伊勢志摩経済新聞編集部がその事実を知ったのはそのアクセス数が増え始めた29日の夜。ハッピーニュースだけを書き続けてきたが、D4LのCDデビュー時から追いかけてきただけに、その事実の衝撃は計り知れないものだった。トークボックスを担当するT-TRIPPIN’(ティートリッピン)さんがD4Lの公式ブログでCMDさんとの思いをつづっている。制作中だったというアルバムの発売を期待したい。心からご冥福をお祈りする。
4位には、ホンダの社会貢献活動の記事。ビーチクリーン活動の中にも創業者本田宗一郎の思いが伝えられていた。7位には、元伊勢市役所職員の野村繁幸さんが岩手県職員になって岩手県下閉伊郡山田町へ出向し、現在も町の復興のために苦悶(くもん)しながら県の派遣職員として勤務している記事。野村さんは岩手から故郷へ思いをはせ、自分の経験で地域に貢献できればと今も思い続けている。
6位には伊勢志摩から観測できる富士山に関する記事。昨年6月に富士山がユネスコ世界文化遺産登録された。富士山の撮影に情熱を傾ける伊勢志摩経済新聞のカメラマン泊正徳さんは、効き目だった右目に異常を感じながら伊勢志摩の海岸からしか撮影できない「宙に浮く富士山」を狙っていた。見事撮影に成功した日、泊さんは右目の診断のため病院に行ったら即入院だった。執念の一枚はヤフートップページのニュースとなった。
今年2月14日に鳥羽水族館(鳥羽市鳥羽)の絶食記録を更新し続けていた謎の深海生物のダイオウグソクムシNo.1が絶食日数5年43日(1869日)、生存日数6年158日(2350日)の記録を残して死んだ。その悲しいニュースは今回ランクインしなかったが、No.1のニュースが日本全国で話題を集めたことは間違いない事実。9位にランクインした記事は、5年の絶食記録を更新したというただの通過点だと思っていたが、その約1カ月後のバレンタインデーの日に悲報を知らせなければならないことになるとは、1月2日の時点では想像もできないほどにまで「食べないことが当たり前」となっていた。鳥羽水族館では「ポストNo.1」が現れることを待ち望んでいる。