伊勢志摩から直線距離で200キロ以上離れた富士山、一日中観測

伊勢志摩から直線距離で200キロ以上離れた富士山、一日中観測(撮影は宮本秀明さん。Canon EOS60D Vixen ED80Sf (f=600mm) 直焦点、ISO800 1/5000秒 トリミングなし)

伊勢志摩から直線距離で200キロ以上離れた富士山、一日中観測(撮影は宮本秀明さん。Canon EOS60D Vixen ED80Sf (f=600mm) 直焦点、ISO800 1/5000秒 トリミングなし)

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 強い冬型の気圧配置と寒気の影響で日本海側を中心に広い範囲で積雪が記録された2015年の正月三が日だったが、伊勢志摩地方は比較的穏やかな天気に恵まれた。1月1日にはあいにく見ることができなかったが、2日の早朝には初富士、3日は一日中、富士山を観測することができた。

直線距離で203キロの鳥羽市青峰山山頂から見た富士山

 一昨年6月にユネスコ世界文化遺産登録された高さ3776メートル日本最高峰の富士山。伊勢志摩から直線距離で約200~230キロ離れているため、なかなか姿を見せてくれない。計算上では、海抜0メートル地点からで山などの障害物がない視界があれば、半径約223キロ、実際には大気中の光の屈折があるためその約1.06 倍=約236キロまで観測可能だという。

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 実際には、晴れていること、空気が澄んでいることなどの気象条件に加え、工場の煙突からの煙や自動車の排気ガスが少ないことなどの社会条件が整った時にだけ美しいフォルムを見せてくれる。もっぱら冬場の早朝にその確率は高まるが、それでも年間に観測できるのは30日程度。1日中観測できるのは極めて珍しく年間に1度あるかないか。

 「星空案内人(星のソムリエ)」として全国で星空観察会などのナビゲーターを務める志摩市在住の中学校教師で環境省自然公園指導員の宮本秀明さんが3日の14時33分、標高336メートルの青峰山(鳥羽市松尾町)山頂駐車場から白い雪をまとった富士山の撮影に成功した(直線距離で約203キロ)。

 宮本さんはデジタル一眼レフカメラに星空観測で使う望遠鏡を取り付け直焦点撮影。「北風は吹いていたがとても暖かい1日だった。1~2日に降った雪で空気が浄化されてきれいになったからよく見えたのかも。焦点距離600ミリの望遠鏡にキャノンEOS60Dをつけて撮影した」と話す。

 青峰山山頂に立つ高野山真言宗・青峯山正福寺では毎年旧暦の1月18日、全国から漁業者や海に関わる仕事に従事する人たちが集まり「お船祭」が盛大に行われる。

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