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銀座千疋屋と南伊勢町の産直市場でしか買えない柑橘「せとか」、間もなく出荷

銀座千疋屋と南伊勢町の産直市場でしか買えない柑橘「せとか」、間もなく出荷

銀座千疋屋と南伊勢町の産直市場でしか買えない柑橘「せとか」、間もなく出荷

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 南伊勢町内瀬(ないぜ)地区で柑橘(かんきつ)類を栽培するアサヒ農園(度会郡南伊勢町内瀬)のビニールハウスで3月10日・11日、高級品種として知られ「柑橘の大トロ」「幻の柑橘」の別名を持つ「せとか」の収穫が行われた。

【その他の画像】南伊勢町で栽培の「せとか」

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 同園で収穫された「せとか」は、地元の「産直市場 みなみいせ」(南伊勢町伊勢路)の店頭とリピーターによる口コミ販売のほか、「銀座千疋屋(せんびきや)」(東京都中央区銀座)でしか購入できない。

 「せとか」は、2001年に長崎の果樹試験場で生まれた品種。「宮川早生(わせ)」と「トロビタオレンジ」から生まれた「清見」に、「キング」と「地中海マンダリン」から生まれた「アンコール」を掛け合わせ、さらに「マーコット」を交配して育成した、それぞれの品種の長所を生かした柑橘。

 外果皮が柔らかく手でも簡単にむけ、内皮(じょうのう膜)も薄くそのまま食べられる。味は濃厚で果肉はジューシー、種が無く香りも豊かで糖度も高いのが特徴。しかしながら栽培は温州みかんなどよりも手間が掛かるため、生産する農家は多くなく供給量が少ないことから価格も高い。銀座千疋屋では現在、ほかの農園で栽培された5個化粧箱入りを8,424円で販売している。

 同農園5代目の田所一成さんは、新しい品種の栽培を考えていた時に愛媛で実施された展示会で「せとか」に出合い、苗木を購入して栽培を始めたという。「『せとか』は、柑橘類特有のとげがすぐに延びるため『とげ切り』や枝の成長が早いため『芽かき』の作業が、ほかの品種よりも多く必要になる。何も考えずに栽培を始めたが、手入れが大変だということは後になってから知った」と苦笑する。

 田所さんは「今回の収穫で4回目になるが、形、味とも自信を持って出せる商品。サイズの選別、傷などを確認して、3月20日以降には食べていただけるようになると思う」と話す。

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