温州みかん「内瀬みかん」の収穫始まる-伊勢志摩のみで流通のブランドみかん

早生温州みかん「内瀬みかん」の収穫作業をする萩原輝男さん。みかん栽培には摘花、摘果が重要だという。

早生温州みかん「内瀬みかん」の収穫作業をする萩原輝男さん。みかん栽培には摘花、摘果が重要だという。

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 南伊勢町内瀬(ないぜ)地区で約100年続く萩原輝男さんのみかん農園「萩輝(はぎてる)」(度会郡南伊勢町内瀬)で栽培する「早生温州(わせうんしゅう)みかん」の出荷が始まった。

高さ3メートル以上の槙の木は樹齢80年以上。台風の風や潮風を凌ぐ防風林の役目を果たす。

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 熊野灘を流れる黒潮の影響から冬でも温暖な気候と、排水・通気性の良い土壌、海に面する山の急傾斜面に開墾された南向きの地形が、適度な酸味と甘味を多く含んだ薄皮で食べやすいみかんを作るという。

 同園の3代目になる萩原さんは、19歳からみかん栽培を始め今年で40年になるベテラン。約1.8ヘクタールの畑に約1,800本のみかんの木を育て、1本当たり約50キロのみかんが実る。「極早生」「早生」「中生」の3種類の温州みかんのほかに「デコポン」を栽培する専業みかん農家。

 「内瀬みかん」ブランドの確立を目指して内瀬柑橘出荷組合(度会郡南伊勢町内瀬)を立ち上げ、現在4人でブランド維持を図り、厳選した品質管理の上、10キロのみかん箱で1万2,000ケースをほぼ伊勢志摩地域だけで出荷する。

 萩原さんは「10月に極早生の収穫が終わり、これから12月の初旬まで早生、中生みかんの収穫が続く。みかん栽培にとって台風が及ぼす強風からの落果や傷が一番の心配事だが、幸い今年の台風18号の被害は余りなかった」と笑顔で話す。

 台風の風や潮風を凌ぐため、防風林としてマキの木を南側に植えるが、萩原さんの農園の最も古い畑には、約80年前に植えたというマキの木が高さ3メートル以上の大木になってみかんの木を強風から守っている。

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