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伊勢の稲垣誠さん、「鈴鹿8耐」8年連続10度目の挑戦 チームも初の単独参戦

伊勢の稲垣誠さん、「鈴鹿8耐」8年連続10度目の挑戦 チームも初の単独参戦

伊勢の稲垣誠さん、「鈴鹿8耐」8年連続10度目の挑戦 チームも初の単独参戦

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 「コカ・コーラ ゼロ 鈴鹿8時間耐久ロードレース(通称=8耐)」が7月23日~26日、鈴鹿サーキット(鈴鹿市)国際レーシングコース(1周5.821キロ)で開催される。8年連続10度目の挑戦となる伊勢市出身の稲垣誠さんはプライベートチーム「アケノスピードレーシングチーム」(アケスピRT)を率いて、単独チーム初参戦する。

【その他の画像】テスト走行する稲垣誠さん

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 鈴鹿8耐は、1台のマシンを2~3人のライダーで乗り継ぎ8時間走り続けるレースで国内最大のオートバイレース。正式名称は「2015 FIM世界耐久選手権シリーズ第2戦『コカ・コーラ ゼロ』鈴鹿8時間耐久ロードレース 第38回大会」。今年は、過去10年間では最多の84チームがエントリー(7月7日現在)、公式予選を経て70チームが決勝に進む。昨年は17カ国70チーム206人が参加。

 ゲリラ豪雨などの影響で65分遅れでスタートした異例の昨年大会で稲垣さんは、8耐15年連続出場で最年長62歳(当時)静岡出身の金山和弘さんとインドネシア出身のDoni Tata PRADITA(ドニタタ・プラディタ)さんの3人で「Team・橋本組・アケノスピード」から参戦。転倒などマシントラブルが続き過酷なレースを強いられたが155周を6時間58分21秒080で走り切り70チーム中43位で完走した。

 稲垣さんは、鈴鹿500キロ自動車レースなどに出場していた4輪レーサーの父・稲垣文夫さんの影響を受けてレーサーの道に。これまでの鈴鹿8耐出場記録は、2000年に「モリワキMOTULヤンマガ」チームから出場し17位完走。2001年には鈴鹿4時間耐久ロードレース(4耐)と8耐を同時にエントリー。兄の徹さんと兄弟で4耐に出場すると、94周 4時間02分13秒682のタイムで優勝した。8耐には「モリワキMOTULレーシング」チームから出場するもリタイア。その後、2008年から2012年まで5年連続出場するが、2011年に「Team MIIR Z-TECH」チーム参戦時に166周43位で完走できただけでそれ以外はリタイア。「Team・橋本組」で出場した2013年は122周を8時間51秒483で走り切ったが、規定周に達することができず涙をのんだ。

 アケスピRTとして初出場となる今大会。稲垣さんのほかに、長崎県雲仙市出身で鈴鹿市在住の奥野翼さんと松阪市出身19歳の田中歩さんの計3人のライダーで臨む。エントリーするまでのエピソードを稲垣さんは「2015年製のYAMAHA YZF-R1で8耐に臨みたいと考えていたが、完売でどこのショップにも在庫がなくマシンが買えなかった。実は、出場キャンセルもやむを得ないと思いながらその時点ではマシンがないまま8耐にエントリーした。6月23日、SUGO(宮城県柴田郡)で行われる全日本ロードレース選手権出場に向けて移動途中、たまたま立ち寄ったYSP横浜南店(神奈川県横浜市)に1台だけ売っていたので即買い。今回はマシン改造の時間がないので、自由に改造できるEWCクラスではなく昨年からできた改造条件が狭いSSTクラスから参戦する。SSTクラスでの優勝を目指したい」と意欲を見せる。SSTクラスのコースレコードは、昨年の大会で豊田浩史さんがYAMAHA YZF-Rで出した2分15秒214。現在SSTクラスには14チームが出場する。

 昨年までチームを組んでいた「Team・橋本組」の金山さん(最年長記録を更新する63歳)と福岡出身の山下剛さんもアケスピRTと同じピットからレースに臨む。アケスピRTクルーはタイヤ交換やガソリン補給など2台のマシンを同時に見ながらレースを組み立てる。金山さんは「8耐には魔物がいるといわれている。(魔物が)顔を出すか出さないかは分からない」とほくそ笑む。

 23日はフリー走行、24日はフリー走行、公式予選、夜間走行、25日は「4時間耐久ロードレース」決勝(9時~13時)、「ピット・ウオーク」(13時15分~13時55分)、「前夜祭」(19時~21時)など、26日は決勝レース(11時30分~19時30分)が予定されている。開催期間中はツイッターやユーストリームなどでライブ情報を提供するほか、地元鈴鹿市のコミュニティーFM「SUZUKA Voice FM 78.3MH」でも生放送を行う。前夜祭にはケーシー・ストーナーさんがHonda RC213V-Sをデモランする。

 そのほか、写真家の加納典明さんが監督を務める「TEAM TENMEI 桜プロジェクト」は昨年に引き続き2回目の参戦。東日本大震災て被害を受けた福島の浜街道163キロに30年後、「桜が咲く美しい街」が復活することを願って2万本の桜を植樹する活動「ふくしま浜街道・桜プロジェクト」をPRするために結成された。加納さんは「今年は浜通りの子どもたちが描いた桜の絵をバイク一面に貼り付けて出場する。昨年は82周でリタイアとなった。福島のことをもっと知ってほしい。まずは完走を目指したい」と思いを込める。

 チケットの購入など詳しい内容はホームページで確認できる。

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