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鳥羽で女性目線の防災講演会 伊勢志摩の民間女性たちによる防災組織

鳥羽で女性目線の防災講演会 伊勢志摩の民間女性たちによる防災組織「民間による防災対策女性会議伊勢志摩」

鳥羽で女性目線の防災講演会 伊勢志摩の民間女性たちによる防災組織「民間による防災対策女性会議伊勢志摩」

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 女性と乳幼児、高齢者、障がい者など災害時に一人ですぐに避難が困難な人たち(要配慮者)の立場に立った防災講演会が9月20日、鳥羽商工会議所会館かもめホール(鳥羽市大明東町)で行われた。主催は「民間による防災対策女性会議伊勢志摩」(同大明西町、TEL 0599-25-1515)。

【その他の画像】「民間による防災対策女性会議伊勢志摩」による講演会の様子

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 主催者の「民間による防災対策女性会議伊勢志摩」は、近い将来に起こると予測されている南海トラフによる地震災害や台風など大規模な自然災害が発生した時に、女性目線・災害時要配慮者目線で行動できるように、役立つ防災対策を考え広く啓発することを目的に防災の日の9月1日に設立。

 第1回の勉強会では、東海学園大学(愛知県みよし市)教育学部特任教授、前愛知県救急医療情報センター(同名古屋市)統括センター長を務めた医学博士の野口宏さんと危機管理アドバイザーで文部科学省の「地震調査研究推進本部政策委員会」「防災科学技術委員会」委員などを務め危機管理教育研究所(東京都千代田区)代表の国崎信江さんの講演が行われた。

 野口さんは、東日本大震災での死因の92.4%が溺死であったこと、津波で流されると油や汚泥などが混ざった水を飲み込んでしまい、火傷に近いような肺になって手当をしてもほとんどの人が助からないことなど、実際の現場での体験談などを講演。

 国崎さんは、震度7以上の地震が発生した時の家の中にある家具やキャスター付きのベッドがどのようになるかを映像を交えて解説。主婦として家具の固定や中身の飛び出し防止などできうる対策を取ること、自宅には最低でも家族分のヘルメットを準備しておくこと、何日分の食料が家の中にあるかを把握していることなど実例を挙げて説明。「全てを諦めずに、親として安全な環境をつくること。もし地震が発生した場合でも、家族みんなが家にいてくれさえすれば安全だと言えるほど対策を徹底しなければいけない」と訴えた。

 さらに避難所生活について、見知らぬ男女が共同生活をすると、夜間(男女共同)のトイレの恐怖、着替える場所がない、下着を干す場所がないなどプライバシーの確保が非常に難しいこと。一方、男性と女性のリーダーを別々に配置している避難所は運営が円滑であったことなど女性の視点からの話に参加者はうなずきながら聞いていた。

 志摩市民病院(志摩市大王町)で看護師として勤務する傍ら自主的に主婦らを集めて防災意識を高める勉強会などをしている伊藤喜代子さんは「国崎先生の著書『決定版 巨大地震から子どもを守る50の方法』(ブロンズ新社)を教本にしながら説明しているので今日先生にお会いできてとてもうれしい。講演の中で先生が、自助共助公助の精神の中で、『自分のことは自分で守ること』は当たり前。だから『自助』という言葉はきらい。とはっきりと言ってくれたことに勇気づけられた。誰かが助けてくれるという甘い考えを捨てきれない人に強く言えなかったので、自分もはっきりと言わなければいけないと思った」と感想を述べる。

 「民間による防災対策女性会議伊勢志摩」代表の羽根彩子さんは「災害時、特に女性が、お風呂に入れないために髪や生理時を含む陰部の衛生面でストレスをためるケースなど実際起こりうる状況を知る機会があった。災害を経験したことのない地域の女性たちに現実を知ってもらいたいと思ったので会を立ち上げたが、今日の国崎先生の避難所で実際にあったレイプの話はとてもショッキングだった」と言葉をつまらせる。

 羽根さんは「女性や災害時要配慮者の立場になった防災対策ができるように、共に学び実践する人の輪を大きくしていきたい。発足したばかりの会ですが、入会金や会費などは無料なので多くの人に参加してほしい」と呼び掛ける。

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