神宮司庁(伊勢市)は7月3日付で、神宮大宮司に鷹司尚武(たかつかさなおたけ)さん(72)から新たに小松揮世久(きよひさ)さん(67)が就任したと発表した。
小松さんと鷹司さんは7月5日、伊勢神宮外宮(げくう)、内宮(ないくう)の両宮を退任ならびに就任の奉告参拝を行った。伊勢神宮は、6月20日発表の黒田清子さんが神宮祭主に就任したことと合わせて新体制になる。大宮司は伊勢神宮の最高責任者で、小松さんで戦後10人目。
東京都出身の小松さんは、1949(昭和24)年12月27日生まれ。1974(昭和43)年一橋大学経済学部から三菱銀行(現・三菱東京UFJ銀行)に入行し、カナダ・バンクーバー、中目黒、金沢支店長、同支社長などを、三菱財団(東京都千代田区)を経て、霞会館(同)の理事を務めた。旧皇族で平安神宮(京都府京都市)の宮司を務めた故・小松輝久さんの孫。
小松大宮司はこの後、職員に向け就任のあいさつを行った。
同庁広報室によると、「8月4日の風日祈祭(かざひのみさい)が大宮司の最初の奉仕しに、黒田祭主と同時に祭典を奉仕するのは10月15日からの神嘗祭(かんなめさい)になるだろう」と話す。