陸上自衛隊航空学校・明野駐屯地(伊勢市小俣町)で1月10日、今年初訓練となるヘリコプター12機による年頭編隊飛行が行われた。
伊勢市、明和町、鳥羽市の高度2000フィート(約600メートル)上空(飛行距離約70キロ、飛行時間約30分間)で行われた同訓練。この日、航空学校の教官ら約250人が訓練開始式に整列し、1年の安全祈願を行った。
陸上自衛隊航空学校長兼明野駐屯地司令・陸将補の田尻祐介さんは隊員を前に、「今年3月には新体制が始動。『陸上総隊』指揮の下で部隊の全国運用が実現される。UH-X(次期多用途ヘリコプター)の技術実用試験開始、V-22(オスプレイ)初号機納入、AH-X(次期攻撃ヘリコプター)の方向性決定など陸上航空の将来を大きく左右するほど極めて重要な変革の年になる。今まで以上に誇りを持ち、航空学校の総力を上げ一丸となってその役割を果たすことを要望する。安全を確保し、一生精進することを近い、これから実施する年頭編隊飛行訓練を第一歩とすることを要望して訓練開始への訓示とする。気を引き締めていこう」と話した。
編隊飛行は、TH-480B(エンストロム)3機、対戦車ヘリコプターAH-1S(コブラ)3機、戦闘ヘリコプターAH-64D(アパッチ)1機、多用途ヘリコプターUH-60JA(ブラックホーク)3機、同ヘリコプターUH-1(ヒューイ)1機、輸送ヘリコプターCH-47JA(チヌーク)1機の計12機、2編隊。純国産の観測ヘリコプターOH-1(ニンジャ)は今年も編隊には加わらなかった。
編隊飛行でAH-1Sの操縦を務めた操縦教官パイロットの3等陸佐・中川俊章さんは「これまでの教官としての経験を生かして、より良い学生の育成に努めていきたい。航空学校の一員として任務ができるようにさらに邁進していきたい。今日の訓練を採点するなら95点。マイナス5点はまだまだ伸び代があるということ」と話す。