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「伊勢根付展」二見賓日館で 完成まで3カ月、落花生も本物そっくり

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 約3~4センチの小さな彫刻の「根付(ねつけ)」を展示する「伊勢根付展」が4月28日から、「賓日館(ひんじつかん)」(伊勢市二見町、TEL 0596-43-2003)で開かれている。 

【その他の画像】伊勢根付ネズミをモチーフにした作品

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 根付は、江戸時代に印籠(いんろう)や煙草(たばこ)入れを帯に提げる留め具として用いられ次第にデザイン性に優れ芸術品として人気を集めた。関東地方では象牙(ぞうげ)が多く使われたが、「伊勢根付」は黄楊(つげ)の木の中でも直径6センチになるまで約50~60年掛かる「木の宝石」といわれる伊勢の朝熊(あさま)山産の「朝熊黄楊」を使う。

 角切り 、下絵、 粗彫(あらぼり)、中彫、仕上彫り、磨き、色付け、から磨木などの工程を経て長いもので3カ月掛けて完成させる。

 現在、作家の中川忠峰さんが各地で教室を開いたり、「伊勢根付彫刻館」(伊勢市上地町、TEL 0596-25-5988)として工房を開放するなど伊勢根付の継承と宣伝・普及活動を行っている。

 同展は、中川さんの門下生8人が作品を持ち寄って、本物そっくりのネズミや落花生、栗などを展示。タケノコの作品は仕上げるまでの工程をわかりやすく展示している。

 中川さんは「欧米化などにより和服を着る機会が少なくなり、『根付』という名前さえ知らない人がいるのが現状。少しでも多くの人に根付のことを知ってもらいたい。特に地元の人に見てもらえれば」と話す。

 賓日館の入館時間は9時~16時30分、火曜休館。5月20日まで。

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