伊勢神宮内宮(ないくう)から斎宮(さいくう)(多気郡明和町)までの往復約40キロを約12時間かけて深夜に歩く「40キロナイトウオーク」が9月8日~9日に行われ、参加者74人が笑顔でゴールした。
修養団伊勢青少年研修センター(伊勢市宇治今在家町、TEL 0596-25-0265)主催の同イベントは、子どもたちの可能性を引き出し限界へ挑戦することを通して、完歩したときの達成感や充実感、仲間との絆やコミュニケーションを体感してもらおうと開催しているもので、今年で20回を数えた。もともと山口県で「70キロナイトウオーク」をやっているということから伊勢でもできないかと企画したのが始まり。修養団伊勢向上会の奥井貫人会長は「当初は参加者も少なかった」と打ち明ける。
参加者は20時に伊勢神宮内宮前を出発、おはらい町を通り抜け、天皇に代わって伊勢神宮に仕えた斎王(さいおう・いつきのひめみこ)が通った斎宮までのコースを一晩かけて往復する。同センターの寺岡賢(まさる)さんは「今回は何度も雨に打たれ大変だった。宮川での休憩の時点でもう雨は降らないと思って雨具などをスタッフに預けたらまたまた大雨に遭いみんなびしょぬれになった。足の裏は雨でふやけ、マメがつぶれて痛そうだったが、ほぼみんながゴールできてよかった」とほほ笑む。
明和町の上御糸小学校4年の赤沢柚々(ゆゆ)さんは「今回で2回目だったが、何とか完歩できた。ゴールした時の達成感が味わえるので参加した。また来年も参加したい」と話す。伊勢市の進修小学校5年の平本修市朗さんは「途中で何度もリタイアしようと思ったが、お父さんやお母さんに申し訳ないと思いゴールすることができた」と喜びを語る。