伊勢市出身の4輪レーサー・三宅淳詞(あつし)選手が11月25日、鈴鹿サーキット(鈴鹿市稲生町)国際レーシングコース(1周5.807キロ)で行われた「2018鈴鹿クラブマンレース最終戦」の「Super-FJ」クラス決勝レースで優勝し、年間の総合優勝を飾った。
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フォーミュラの登竜門カテゴリーとされる「Super-FJ」クラスは、25台がエントリー。「KK-S2ミスト制動屋」チームから参戦する三宅選手は、予選レースを1位で通過し、決勝レースをそのままポールトゥウィンでフィニッシュ。6月17日、9月16日、10月21日のレースから数えて4連覇し、ポイントランキングでもトータル86ポイントで年間チャンピオンに輝いた。
三宅選手は現在19歳。3歳の時に父親とスーパーGTのレースを同コースで観戦したのがきっかけで、その年からカートに乗りレースに出場するようになる。小学5年時に全日本カート選手権で日本一に、中学1年と高校2年の時に鈴鹿カート選手権でシリーズチャンピオンになった。伊勢市立北浜小学校・北浜中学校(伊勢市東大淀町)、伊勢学園(同黒瀬町)卒業。
「Super-FJ」レースで三宅選手は、ポールポジションからのスタートだったが2番手の澤龍之介選手と3番手の荒川麟(りん)選手とのバトルで2番、3番と後退。どこで仕掛けようか狙っていたところに8周目メインストレートで澤選手と荒川選手が接触しクラッシュ。そのままトップを走り逃げ切り、10周を24分28秒432でゴールした。
今回三宅選手は、「FIA-F4」の地方選手権(西日本シリーズ第7戦)にも「佐藤製作所KK-ZS★TOMEI」チームからスポット参戦し、3番グリッドからスタートし、安定の走りでトップとの差3秒498と離されたものの慣れないF4の車両でも準優勝(10周を20分50秒060)でゴールした。
三宅選手は「8周目で前の2台が競り合っていたので危険を感じて少し車間距離を開けていたのが幸いした。優勝できてよかった。F4も走り慣れたらまだまだタイムを縮める自信がある」と話す。
同チームの庄司富士夫監督は「三宅選手は出会った時から才能があると思っていたのでその通り、レースのたびに実力をつけている。『鈴鹿サーキットレーシングスクール フォーミュラ(SRS-Formula)』のスカラシップ(奨学制度)の最終選考会があったり、今回F4とのダブルエントリーだったりしたため忙しくしていたので心配していたが優勝できてよかった。これからどんどん活躍していってほしい」とエールを送る。
三宅選手は「来シーズンはホンダの育成ドライバープログラムHFDP(Honda・フォーミュラドリーム・プロジェクト)の一員として、チームを優勝に導けるように貢献したい」意欲を見せる。