志摩市出身、東十両11枚目の「志摩ノ海」が1月26日、西十両3枚目の「石浦」に勝ち12勝目を挙げ初の十両優勝を決めた。
1月場所9連勝で好調だった志摩ノ海関。地元志摩市も大いに沸いていた。10日目「炎鵬」に土をつけられたもののその後も白星を重ねた。勝てば優勝の可能性があった13日目の「友風」戦では負けたが、14日目「石浦」に寄り切って勝ち、千秋楽の「千代丸」戦を前に優勝が決まった。
志摩ノ海関は、志摩市志摩町出身、本名=浜口航洋。志摩市立和具中学校(志摩町)から、元横綱朝青龍や大関琴奨菊らを輩出する明徳義塾高(高知県)、学生相撲の名門近畿大学(大阪府)体育会相撲部、小結臥牙丸(ががまる)らの木瀬部屋(東京都墨田区)へ入門。2012年5月、「浜口」として初土俵を踏み、2016年5月場所で勝ち越し、新十両に昇進した。四股(しこ)名の志摩ノ海は志摩市の「志摩」と師匠の木瀬親方(元前頭「肥後ノ海」)の「海」からとった。
志摩ノ海の後援会は昨年7月、2つの目玉に直径13ミリの南洋真珠を施した伊勢エビの刺ししゅうに、地元英虞湾産の直径8.5~9.0ミリの真珠34個で波を表してできた化粧まわしを贈った。
後援会の山下弘会長は「まさか、こんなに早く優勝してくれるとは、ありがたい」と驚きと喜びを隠せない。「後援会メンバーは早速、取れたての志摩産伊勢エビを大量に持って東京に向かった。今日勝って、幕内昇進もかなえてくれれば」と話す。