伊勢市の2輪チーム「AKENO SPEED・YAMAHA」に所属する南本宗一郎選手が5月25日・26日、SUGOインターナショナルレーシングコース(宮城県柴田郡村田町、1周=3,737.5メートル)で行われた「2019年MFJ全日本ロードレース選手権第3戦」に出場し、ST600クラスで3位表彰台を飾った。
伊勢市出身の監督で現役国際ライダーの稲垣誠さん率いる同チーム、マシンはヤマハのYZF-R6。ST600クラスに、南本宗一郎選手(#6)と仲村優佑選手(#17)が出場。南本選手は20周を30分39秒976で3位、仲村選手は13周でリタイアした。参加台数は44台、出走台数は39台、完走台数は34台だった。
南本選手は奈良県奈良市出身、東大阪市在住。東大阪市立枚岡中学校(東大阪市箱殿町)、追手門学院大手前高等学校(大阪府大阪市)を卒業し現在京都産業大学(京都府京都市)2年生(レースに専念するため現在は休学中)。昨年初めて8時間耐久ロードレース(通称=8耐)に出場し、チームをSSTクラス3位に導いた。
7番スタートの南本選手はスタートダッシュをかけ、長尾健吾選手(#50、NCXXRACING&善光会 TEAMけんけん、ヤマハYZF-R6)、小山知良選手(#230、日本郵便 HondaDream TP、ホンダCBR600RR)、岡本裕生選手(#1、51ガレージ ニトロレーシング、ヤマハYZF-R6)の後、4番手に着けるが、伊藤和輝選手(#77、TeamTJC 中華そば太平楽、カワサキZX-6R)とのバトルで2周目以降5位に後退。6周目シケインで伊藤選手をオーバーテイクすると、7周目に自己ベストをマークした。その後順調な走りを見せトップ集団に加わると、19周目の馬の背コーナーで長尾選手を捕らえ3番手に浮上、最終ラップで長尾選手に1コーナーで抜かれるもシケイン立ち上がりからのホームストレートで長尾選手と並んでゴールし、0.019秒の僅差で開幕戦に続き3位に輝いた。
南本選手は「事前テストから予選までなかなか車体を合わせきれずに苦戦していた。日曜日はその流れを変えるためにセットを見直したところ、いい方向に行き、朝のウォームアップ走行でトップタイムをマークすることができたため、自信を持って決勝レースに挑むことができた。レース序盤はトップ3台に差をつけられていたが、中盤にはベストラップを更新しながら追いつくことができた。後半はタイヤが消耗していたこともありついていくのに精一杯だった。ラスト2ラップは3位争いに絞られ、最後のシケインで長尾選手に仕掛けたがインを締められたので、立ち上がり重視のラインに変え、チェッカー直前に逆転できた。しっかりバイクが走ってくれたからこその表彰台。チームに感謝したい」と笑顔を見せる。
稲垣監督は「何とかギリギリだったが3位を取ることができた。南本は今年に入りトレーニング方法など改善し、メンタル、ライディング共に良くなっている。トップに立つのはまだまだ足りない部分があるが、必ず取りにいくので、引き続き応援よろしくお願いします」と話す。
南本選手は「次戦の筑波は2ヒートあり、チャンピオンシップにおいて非常に重要なレース。そのあとの8耐に向けて体力面を強化してトレーニングしていきたい。チームの勝利へ少しでも貢献したい」と意欲を見せる。
優勝=小山選手(30分39秒030)、2位=岡本選手(30分39秒032)、3位=南本選手(30分39秒976)。決勝日の天気は晴れ、コンデションはドライ、気温32度、観客は、25日=2700人、26日=5050人だった。