二見興玉神社(伊勢市二見町)で9月5日、夫婦(めおと)岩の大しめ縄張り替え神事が行われた。
10時から執り行われた神事では、大しめ縄や氏子らをおはらいで清めた後、張り替え作業の安全を祈願する祝詞(のりと)が奏上された。その後、雨の中大しめ縄の張り替え作業が行われた。
大しめ縄は、台風の影響で4本が切れて辛うじて1本だけで結ばれていた。この日は早朝から大雨洪水警報が発令され神事の延期も心配されたが、祭典中は雨は降っていたものの風も波もなく、無事5本の大しめ縄が新しく掛け替えられた。昨年の9月5日は台風の影響で、9日に延期された。
大しめ縄1本の長さは約35メートル、太さ約10センチ、重さ約40キロ。この日は雨が降っていたため大しめ縄の重さはいつもよりも水分を含み、ずっしりと重さを増していた。新しいしめ縄を参拝者らが手渡しで夫婦岩まで送り、氏子らはぬれた夫婦岩の上で滑らないよう慎重に5本の大しめ縄を男岩(おいわ)と女岩(めいわ)に結んだ。
しめ縄送りに参加した津市の松尾初枝さんは「初めてだったがしめ縄送りに参加して、(心と体が)清められた気がした」と話す。
夫婦岩のしめ縄張り替え神事は例年5月5日と9月5日、12月の計3回行われる。