伊勢のバイクチーム「AKENO SPEED・YAMAHA(アケノスピード・ヤマハ)」(伊勢市小俣町)所属の南本宗一郎選手が11月1日、「2020 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ最終戦」(第52回 MFJグランプリ スーパーバイクレースin鈴鹿)ST600クラス決勝レースを、昨年に続き見事優勝で飾った。
伊勢市出身の国際ライダー・稲垣誠さんが監督兼オーナーの同チーム。2015(平成27)年から独立チームとして「全日本ロードレース選手権」のほか、「鈴鹿8時間耐久ロードレース」「アジアロードレース選手権」などのバイクレースに参戦。若手ライダーの育成にも力を注ぐ。
今大会には、ST600クラスに、20歳奈良県出身の南本宗一郎選手(2番)、18歳東大阪市出身大阪府立桃谷高校(大阪市生野区)3年の井手(いて)翔太選手(36番)、ST1000クラスに、29歳松阪市出身小山葵選手(6番)の3人が出場。
ST600クラス出場の南本選手は決勝レースを4番グリットからスタートし、スタートダッシュを決め第1コーナーで2番手に。マシンの仕上がりが良くバックストレッチで、1番を走る岡本裕生選手(41番)「51ガレージ ニトロレーシング」をオーバーテイクしトップに立った。途中レースが中断したが、そのまま1番をキープし、昨年の鈴鹿最終戦に続き優勝した。2位は國峰啄磨選手(104番)「TOHO Racing」、3位は佐野優人選手(97番)「TEAM VITAL SPIRIT」。井手選手は予選15番から順位を上げ11位でフィニッシュ。今大会で引退を表明しているST1000クラスの小山選手は25位でラストランとなった。
稲垣監督は「今年はコロナに翻弄(ほんろう)されたが選手たちは、よく頑張った。特に昨年までJ-GP2で走っていた井手の成長が素晴らしい。初戦こそリタイアしたがその後は毎回ベストラップで順位を上げていった。南本の年間ランキングは昨年と同じ2位。今年もシリーズ年間チャンピオンを取ることができず、悔しい。来年の予定は未定だが、年間チャンピオンを取れるように挑戦し続けていきたい」と締めくくった。
各クラスの順位と年間チャンピオンは以下の通り。JSB1000クラスレース1優勝=中須賀克行選手「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」、2位=野左根航汰選手「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」、3位=渡辺一樹選手「YOSHIMURA SUZUKI MOTUL RACING」。同レース2優勝=野左根航汰選手、2位=清成龍一選手「Keihin Honda Dream SI Racing」、3位=渡辺一樹選手、年間チャンピオン=野左根航汰選手。ST1000クラス優勝=名越哲平選手「MuSASHi RT HARC-PRO」、2位=伊藤勇樹選手「伊藤レーシングEDPASヤマハ」、3位=作本輝介選手「Keihin Honda Dream SI Racing」、年間チャンピオン=高橋裕紀選手「日本郵便HondaDream TP」。ST600クラス優勝=南本宗一郎選手、2位=國峰啄磨選手、3位=佐野優人選手、年間チャンピオン=岡本裕生選手。J-GP3クラス優勝=村瀬健琉選手「Team TKR」、2位=徳留真紀選手「マルマエMTR」、3位=鈴木 大空翔選手「BATTLE FACTORY」、年間チャンピオン=村瀬健琉選手。JP250クラス優勝=笠井悠太選手「TEAM TEC2 & YSS」、2位=安田毅史選手「TEAM AGRAS with NOJIMA」、3位=中村龍之介選手「ENDLESS TEAM SHANTI」。