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プロのクリエーターが伊勢市に滞在し創作活動 松尾貴史さんは「折り顔」で表現

プロのクリエーターが伊勢市に滞在し創作活動 松尾貴史さんは「折り顔」で表現(撮影=岩咲滋雨)

プロのクリエーターが伊勢市に滞在し創作活動 松尾貴史さんは「折り顔」で表現(撮影=岩咲滋雨)

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 プロのクリエーターが伊勢市内に滞在して創作活動に取り組む「クリエイターズワーケーション促進事業」が11月2日から始まり、参加クリエーターたちが伊勢市に入り始めた。

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 タレントで俳優、和紙などで人の顔を折る「折り顔(おりがお)」クリエーターの松尾貴史さんは4日、伊勢市観光協会(伊勢市本町)で報道関係者に同事業への意気込みを語った。

 同事業は、新型コロナウイルス感染症の全国的な感染拡大により落ち込んだ市内の観光業を盛り上げ、観光消費の拡大と観光PR、新しい旅のかたち「ワーケーション(ワーク+バケーション)」の試験的な取り組みなどを目的に伊勢市が打ち出したプラン。文化・芸術分野のプロのクリエーターを対象に9月4日~10月9日までの期間に参加募集を行ったところ、全国47都道府県から1271人の応募があった。今回、92組130人を招待する。

 参加クリエーターは、11月2日~来年3月15日(12月26日~来年1月3日を除く)までの期間に、市内の宿泊施設に6~13泊の宿泊をし、それぞれの創作活動に取り組み、滞在終了後に滞在記を提出するというもの。参加者には宿泊料(1泊上限2万5,000円まで)の全額負担と、1人5万円の滞在支援金、創作活動のための場所が提供される。同4日までに、4組5人のクリエーターが伊勢を訪れている。

 現在伊勢に滞在中の松尾さんは「伊勢はあこがれの地。滞在中は大きめの和紙(80センチ×80センチ)を使い折り紙で人の顔あるいは顔面を表現する『折り顔』の制作に取り組みたい。思いつき、インスパイアしてくれる何かイメージがあれば形にして、そのプロセスを楽しみながら、ゆるゆると発信していきたい。インスタやユーチューブチャンネル『松尾のデペイズマンショウ』でもご紹介できれば」と話す。

 松尾さんは「どこからどういうインスピレーションをもらうかはまだ分からないが、僕の持っている神さまのイメージを『折り顔』で作ろうと考えている。まずは伊勢神宮にお参りしごあいさつさせていただき、タイミングが合えば伊勢和紙を製造する『大豊和紙工業』(伊勢市大世古)も見学してみたい。伊勢和紙でも折ってみたい。あと、飲み歩きもしたい」とも。

 同事業について、松尾さんは「コロナまん延の影響で、普段当たり前のようにできていたことが当たり前でなくなっている。行動も制限され、仕事も制約を受け、閉塞(へいそく)感の中、時間だけはゆるやかになっている。これまで、整理されたり、お膳立てができたり、レールがあったりというところの作業しかしてこなかった。今回の伊勢市の事業は、そういうことではない、ある意味非効率ではあるが、表現者たちを集めて観光してもらい、そこに予算を使う。(この事業のことを)東京で知人らに話すとみんな、うまいことを考えたと言っていた。時間差でいろんなものが生まれてきたり、思い出をしゃべったり、伊勢でインスピレーションが湧いたものを表現するということが作品に残ったり、ある方は歌に、ある方は小説に残すかもしれない。これは種をまくことになる。こういう想像力を伴ったプランを思いつき政策に生かしていくことが上手な税金の使い道で、素晴らしい種のまき方だと思う」と話す。

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