南伊勢町の「田曽白浜」を拠点にカフェや宿泊施設の運営、グランピング、スカイダイビング、ビーチスポーツなどのアクティビティーを提供する「伊勢志摩観光開発」(度会郡南伊勢町田曽浦、TEL 0599-77-6208)が10月から、ミカン山をオフロードバギーで巡るツアーの提供を始めた。
「ISESHIMA ADVENTURE(伊勢志摩アドベンチャー)」としてサービスを展開する同ツアーは田曽白浜に隣接する山々を、空冷4ストローク単気筒エンジン、排気量48ccのオフロードバギーを自分で運転しながら自然と触れ合うツアー。
元々ミカン栽培を目的に開墾された山だったか、ミカン農家の廃業や生産者の高齢化などが問題となって耕作放棄地となっていた山や農道として整備され荒廃の一途をたどっていた山道を有効活用しようと考え出されたツアー。田曽白浜においても、ゴミや漁具、流木などの漂着物であふれかえり、周辺には雑草が生え、人気が全く無かったビーチだったが、同社が中心となって周辺の清掃・整備を行い、少しずつ観光客を増やし人気の観光スポットに激変させた。
オフロードバギーツアーには現在、3コースを用意。「OCEAN PACIFIC COURSE」(所要時間約50分、体験時間約20分、高低差60メートル、走行距離2.5キロ)は初心者向けコース(料金=7,000円)、「WILD BORE COURSE」(所要時間約60分、体験時間約30分、高低差50メートル、走行距離4.3キロ)は農道をリノベーションしたダートコース(料金=1万円)、「TASO PEAK COURSE」(所要時間約70分、体験時間約40分、高低差145メートル、走行距離 5.3キロ)は田曽の森の最頂部を目指すエキスパートコース(料金=1万2,000円)。参加資格は18歳以上、要普通自動車免許(エキスパートコース以外、普通自動車免許持たない人もインストラクター同乗にて体験可)。
「WILD BORE COURSE」に参加した愛知県在住の川瀬実咲さんは「自然の中をバギーで走ることができてとても楽しかった」、四日市市在住の岸亜美さんは「普段感じることができない初めての体験だったので、五感を刺激することができた」とほほ笑む。
同ツアー担当者は「南伊勢町の自然を生かしたアクティビティーはどこにも負けない観光資源。有効に活用しながら、耕作放棄地や過疎化など社会問題といわれることについても意識を向け、自分たちができる範囲で解決できる方法を模索していきたい」と話す。
営業時間は9時~18時。ツアーは来年5月31日まで。要予約。