伊勢の写真家、「熊野修験」写真展-7年間修行しながら撮影

写真家の森武史さん。5枚の大判伊勢和紙を使用した240×360センチの大作「行者還岳にて-大峯」の前で

写真家の森武史さん。5枚の大判伊勢和紙を使用した240×360センチの大作「行者還岳にて-大峯」の前で

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 伊勢の写真家=森武史さんが7年かけ修験(しゅげん)者と修行をしながら撮影した「熊野修験-再興二十周年記念写真展」が1月13日~2月10日、伊勢和紙ギャラリー(伊勢市大世古1、TEL 0596-28-2359)で始まった。

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 地元タウン誌の撮影などで活躍する度会郡玉城町在住の森さんは、熊野古道写真集「くまのみち」(1999年)、DVD熊野写真集「祈り天空に満ちて」(2004年)など発刊、三重県の熊野古道PR用のポスターやパンフレットの撮影を担当するなど、「熊野」がユネスコ世界遺産に登録(2004年)される前から「熊野」に魅せられ「熊野」を撮り続ける写真家。

 同展は、2002年に撮影の仕事で、那智山青岸渡寺(せいがんとじ)高木亮英副住職と出会い「熊野修験」の修行現場を撮影したのがきっかけで、それ以来、撮りためた写真49点を「伊勢和紙」にプリントしたものを展示。作品は毎年修験者とともに修行を行い、カメラ機材を持ちながら撮影、断崖絶壁から身を乗り出す「西の覗き」などの「大峯奥駈(おおみねおくがけ)修行」や真冬に約40分間滝に打たれる「那智四十八滝修行」の様子も収められている。

 森さんは「山伏の装束を身につけた修験者の修行するシーンは、熊野の自然とその場の雰囲気、修験者から出るパワーから導かれて、おおむね誰が撮影してもうまく撮れる(笑)。その臨場感をファインダーを通して、よりリアルに再現できるか挑戦している。多くの人に見てもらえれば」と話す。

 「伊勢和紙」は同ギャラリーを運営する大豐和紙工業のオリジナル和紙「伊勢和紙Photo平織目」を使用しインクジェットプリンターで印刷し、80×120センチの大きさから、240×360センチの特大作品までに仕上げている。「光沢紙では出せない和紙独特の風合いにより、修験者の臨場感を表現できた」(森さん)と言う。

 同ギャラリーの営業時間は9時30分~16時30分。入場無料。日曜休館。同展は2月14日~23日、フランス・パリでの開催も予定している。

森武史ホームページ大豐和紙工業 伊勢和紙ギャラリー

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