伊勢神宮内宮(ないくう)の門前町にあるおかげ横丁(伊勢市宇治中之切町)で現在、招き猫など猫にちなんだ小物や作家の作品を集めた「来る福招き猫まつり」が開かれている。
招き猫の愛好家団体「日本招猫倶楽部」が1995(平成7)年、9月29日が「来(9)る福(29)(くるふく)」と縁起良く読めることから「招き猫の記念日」として制定した。おかげ横丁ではこの日を中心に、招き猫の現代作家展や招き猫絵付け教室、全国郷土玩具招き猫展などのイベントを毎年開催している。
27回目となる今年も9月18日~29日の14日間での開催予定だったが、三重県下に緊急事態宣言が発令され、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため8月27日から9月30日までおかげ横丁全店を臨時休業していたため、約1カ月遅れの10月16日~24日の9日間での開催となった。
伊勢路名産味の館2階「大黒ホール」では、天野千恵美さん、有田ひろみ・ちゃほさん、小澤康麿さん、櫻井魔己子さん、佐山泰弘さん、ホソカワマサヒコさん、細山田匡宏さん、水谷満さん、もりわじんさんによる「招き猫現代作家展」を開催。そのほか、おかげ横丁一帯で3万匹以上の招き猫の作品が展示・販売されている。
おかげ横丁を運営する伊勢福(同)催事企画部・広報担当の大谷和佳子さんは「太鼓やぐらや各店舗を『幸せの黄色い招き猫』のイラスト入り黄色のハンカチで飾った。黄色の招き猫は、人と人を結ぶ、良縁を招くといわれている。皆さまが大切な人とのつながりを改めて強く感じながら、光り輝く未来に向かって力強く進んでいけるように、招き猫たちが招く『黄色い福』でおかげ横丁をいっぱいにしているので来場してもらえれば」と呼び掛ける。
そのほか、おかげ横丁内の飲食店では期間限定メニューを提供し、限定メニューを注文した客に先着で招き猫まつり限定デザインの小皿を進呈する。
大谷さんは「限定の小皿は毎年作っているため、毎年集めている人も多い。今年はその小皿を付けた猫のクッキーセット『招き猫型クッキー7枚入り、小皿2枚』(2,000円)も販売している」とも。
最終日の24日には、おかげ横丁入り口の常夜灯前で9時29分から地元の氏神でおはらいを受けた「吉兆招福鈴」を929人に授与する。