季刊誌「NAGI(凪) No.88」春号が3月1日、発行された。出版は「月兎舎(げっとしゃ)」(伊勢市馬瀬町)。
同号では、三重県内の銭湯を特集。県公衆浴場業生活衛生同業組合(津市)によると、1959(昭和34)年に432軒あった組合員が2021年には20軒にまで減少。特集では、「町かどのリゾート 銭湯」と題して、20軒全てを紹介する。
20軒は、伊勢市の5軒「常磐湯」「旭湯」「霊泉湯」「井筒湯」「錦水湯」のほか、津市の4軒、松阪市と四日市市の各3軒、伊賀市の2軒、桑名市と名張市、熊野市の各1軒。
同誌発行人の吉川和之さんは「内湯が当たり前でない時代から地域住民の健康と社交を支えてきた町かどのリゾートが銭湯。平和の象徴といえる愛すべき銭湯が役割を終えようとしている。個人商店がスーパーマーケットに変わってしまったように、今や銭湯は絶滅危惧種。今のうちに体験しておかないとなくなってしまう。昭和に花開き、平成にしぼんだ裸の社交場が、令和に見直されることを願う」と話す。
価格は720円。三重県内の書店などで販売している。