伊勢志摩を舞台に物語が展開する映画「法定相続人~人生で一番影響を受けた本、それは銀行の預金通帳である。~」(仮)の撮影が順調に進んでいる。
映画「天外者(てんがらもん)」(2020年)などを撮った田中光敏さんが監督を務め、2023年春の全国ロードショーを目指す同映画。三重県・伊勢志摩の真珠養殖を営む家族の遺産相続にまつわる物語を笑いあり涙ありの社会派ハートフルコメディーとして、伊勢志摩の美しい風景と共に、成年後見制度について考え、人の幸せの在り方を問い掛ける作品に仕上げるという。撮影隊は約50人、撮影期間は約1カ月間を予定。
クランクインとなった3月27日の早朝、2人の女優は、白の海女着姿で撮影現場に登場。地元現役海女の三橋まゆみさんから磯メガネの取り付け方や潜り方などを、田中監督から水中での演技の指導を受け、陸上で何度かリハーサルをすると、そのまま海の中へ進んでいった。海の中には、志摩市の消防本部のレスキューダイバー2人が待機し、万全の体制で臨んだ。
製作実行委員会の毛利万里さんは「クランクイン時は、サクラの蕾はまだ固いままだったが春の陽気を感じながらの撮影だった。それでも英虞湾の水温は約15度だったというから女優さんたちは寒かったと思う。映画の中のどのシーンで海女が登場するかは完成してからのお楽しみ」と話す。