伊勢の「ひもろぎの里」(伊勢市勢田町)で7月16日、「日本青伸会」(東京都千代田区西神田)が「山開き」を行った。
1945(昭和20)年から伊勢神宮の年末年始のかがり火の奉仕「庭燎奉仕」や、青少年育成のための「ユースキャンプ」などを行ってきた同会。第59回式年遷宮で、屋根に使うカヤを作るための山を開拓するために結成された「神宮萱地造成奉仕隊」がルーツで、来年80周年を迎える。
「ひもろぎの里」は、伊勢神宮の内宮(ないくう)と外宮(げくう)の中間にある森林で、同会が毎年、「山の神祭」「植樹祭」などを行っている。
当日は、伊勢神宮の神職が同日から18日までの2泊3日で開催する「ユースキャンプ」の安全を祈願。同イベントは1978(昭和53)年から2019年まで毎年開催してきたが、新型コロナウイルス感染症の影響で昨年と一昨年は中止し、今年は3年ぶりに開催した。
同イベントに参加した25人は、カブトムシやクワガタムシを取ったり、キャンプファイヤーでジェンカを踊ったりしながら楽しんでいた。愛知県から参加した男の子は「とても楽しかった。キャンプを設営している時に雨が降ったが、無事に完成させることができた。ご飯も自分たちで作った。また来年も参加したい」とほほ笑む。
同会理事長の久本惠章(やすたか)さんは「かつては伊勢の子どもたちも大勢参加し、大変活気のあるキャンプだったが、我々メンバーが高齢化。規模を縮小しながらも行ってきた。来年の結成80周年を機会に結成時の精神を再確認し、組織の若返りとさらなる山の整備を行い、青少年育成に力を注いでいきたい」と話す。