伊勢市のIT企業「サイバーウェイブジャパン(CWJ)」(伊勢市神田久志本町)が7月から、コロナ禍によりテレワークが日常化したことを受け、在宅での作業効率向上を目的にサブモニターを社員全員に貸与を始めた。
創業22年の同社は、三重県内の高速通信ネットワークを構築するため、三重県や民間企業などが出資し第三セクター方式で設立。2001(平成13)年からインターネットデータセンターの運用を開始、現在は自治体や企業向けに各種クラウドサービスを提供する。
同社は、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、すぐにテレワークに移行すると共に、サーキュレーター、空気清浄機、パーテーションなどをオフィスに導入。会社に掛かる電話をテレワーク中の社員が誰でも取れて社員間で内線通話でやり取り可能なスマホを社員に支給、ネットワークセキュリティーを強化し、自社のクラウドサービスを最大限活用し、感染リスクを最大限抑制できるように非接触作業を推進した。
専務取締役の岸本明さんは「コロナ禍が日常となった今、社内の業務環境について改善できることを行った。社員がコロナ感染し全員が在宅勤務となった場合でも、クラウド型のリモートデスクトップを利用しパソコン本体にデータを持たずに業務ができる。これまで上司の印鑑を直接もらわなければ稟議、決裁が進まない昔ながらの慣習は残っていたが、コロナ禍になったことを機に社員が『黄色ファイルシステム』と名付けたペーパレス化した独自システムをクラウド上に構築してくれた。その結果、最長1週間掛かっていた決裁が数時間で取れるようになった。インターネット環境があれば、極端に言えばどこでも仕事ができる環境を全社員に提供している」と話す。
サブモニターを社員全員に貸与することについて岸本さんは「社内では2画面で仕事をしているが、在宅では各社員は1画面で業務を行っていた。社内と比べ在宅での業務効率が悪くなったことから、社内と同レベルの環境を整えるために配布を開始した。どんな大画面でも希望するサイズのモニターを貸与すると言っているが、最大は40インチ。あまり大き過ぎても自宅では置き場に困るらしい」とも。