しょうゆメーカーの西村商店(玉城町、TEL 0596-58-2225)のロングラン商品「さいみそ」が2月26日、全ての原材料を国産に切り換えるなどしてリニューアルした。
「ミヱマン醤油(しょうゆ)」のブランド名で親しまれる商品を製造販売する同社は、江戸幕府の第5代将軍・徳川綱吉時代に当たる1684年に創業したという。
「さいみそ」は金山寺みそやおかずみそと同類で、みその中に野菜を入れて保存食として食べるようにした加工食品の伊勢地方での呼び名。リニューアルした「さいみそ」は自社製造を取りやめ、金山寺みそなどを製造する河村糀(こうじ)屋(紀北町)に製造を委託した。
リニューアルでは、全ての原材料を国産化。米国産小麦は国産大麦に変更し、小麦アレルギーの人に配慮した。野菜はナスとショウガを入れる。パッケージデザインも赤基調からオレンジ色に変えた。
「『さいみそ』は、鎌倉時代に中国から伝わったとされる金山寺みその日本発祥の地が和歌山県の興国寺(由良町)とされることから、和歌山出身の先代が創業当時から作って販売していた可能性もあるが、記録にはない。昭和の初期には量り売りで販売していたようだ」と西村商店の西村真美社長。「リニューアルでは原材料にこだわり、アミノ酸調味料も使っていない。麹が持つ独特のうまみと、ナスの食感やショウガの辛みがアクセントとなり、野菜スティック、冷ややっこ、そうめんなどに使うとおいしい。若い人に食べてもらいたい」と話す。
価格は372円。「アスピア玉城 ふるさと味工房アグリ」(玉城町)、「マルシェグランマ」(多気町)、「恵みの郷 志摩海道」(志摩市磯部町)などで販売する。