ピンクで大輪の横輪桜が咲く中山美術館(伊勢市横輪町)が4月5日、花見&クロージングパーティーを行う。
2020年12月21日の冬至の日に開館した同館。昨年12月22日の冬至の日に開館2周年記念パーティーを行ったばかりだったが、今月閉館することになった。館長は2014(平成26)年にノンジャンルで本格派音楽を提供する音楽レーベル「5bit records(ファイブビットレコーズ)」(伊勢市)を設立した中山大樹さん。
同館は、コロナ禍の約2年3カ月間に、50回以上のイベントを開き、北海道から沖縄までの全国、アフリカ、フランス、アメリカ、イギリスなど海外から、合わせて1500人以上が訪れた。音楽を中心にさまざまなアーティストたちが生み出したクリエイティブと共にその場を創り、その場に集まった人たちの心が豊かになることを通して、場全体をアート作品と捉えようと開館した。
4月1日から4日までの期間は自由に散策してもらえるように花見会場として無料開放。5日のクロージングパーティーは、アフリカ各地で太鼓とダンスを学び、打楽器奏者の坪内あつしさんと妻でダンサーの菜央さん、娘のみはるさん、まあやさん、2022年に中山美術館で誕生した息子のておさん、5人による芸能家族「坪内一家」のオープニングアクトで始まり、大人のための絵本ライブや音楽ライブ、アート作品の展示などがある。
中山館長は「この辺ぴな伊勢の山奥だが、自然がとても豊かな横輪のまちに、コロナ禍にも関わらず開館以来、国内外から多くの人が来てくれた。一度来た人は心も体も浄化されたと、何度も足を運んでくれるようになる。中山美術館はそういう場所だった」と話す。
中山館長は「今満開の横輪桜は、樹齢を重ねると、5枚から13枚までに花弁の数が増え、さらに白色からピンク色に染まっていくのが特徴。中山美術館は今月で閉館してしまうが、樹齢を重ねるごとに美しくなる横輪桜とともに作り上げた中山美術館というアート作品はおそらく来てくれた人の心にいつまでも残るだろう。有終の美をみんなで作り上げたい。気軽に足を運んでもらえれば」とも。
クロージングパーティーの開演は11時~、入館料=大人2,000円(子ども無料)。