志摩で南高梅の花が満開-昨年は1,385キロの果実を収穫

志摩の「南高梅」の花が、満開。南高梅の名付け親の竹中さんから購入した「血統書付き」ミツバチが花粉を運んでいた。

志摩の「南高梅」の花が、満開。南高梅の名付け親の竹中さんから購入した「血統書付き」ミツバチが花粉を運んでいた。

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 志摩南高梅栽培育成会(会長=小林仁己さん)が植え志摩で育った「南高梅」の花が、満開を迎えている。今年の梅の実の収穫目標は2,000キロを目指しているという。

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 最高級の梅干ができるといわれる「南高梅」を植えよう――と始まったのは2000年。旧志摩町(志摩市志摩町)と旧南部川村(和歌山県みなべ町)の友好関係がきっかけでスタート。これまで約1,200本の「南高梅」が志摩の地に植えられた。

 「南高梅」は、1950年旧南部川村の地で安定収穫のできる最も適した梅の品種を探そうと、和歌山県立南部(みなべ)高等学校=通称南高(なんこう)教諭の竹中勝太郎先生と園芸科の生徒らが中心となり5年間の調査の結果、探し出された木「高田梅(俗称)」を種苗名称登録したもの。その時積極的に協力した「南部高校=南高」と「高田梅」の頭文字をとり、「南高梅」と命名。果実が大きく大粒で、果肉が厚くて柔らかいのが特徴。

 現在みなべ町には約1,500軒の生産者が約2,000ヘクタールの栽培面積の地に60~80万本の南高梅を栽培する。関連の梅加工業者も約100社あり、町の主要産業になっている。役場には「うめ課」も実在。昨年、陣内智則さんと藤原紀香さんが南高梅の梅干を結婚式の引き出物にしたことからも話題になった。

 小林さんによると、「2000年から植樹が始まり、2004年に初めて収穫した時には会全体で約100キロだったが、その後2005年=480キロ、2006年=1,095キロ、昨年=1,385キロだった。今年は1,800~2,000キロを目指したい」と意気込みをみせる。「少年時代」というグループで初期から参加し、同会のメンバーでもある志摩市役所の松本栄治さんは「志摩の梅は、南高梅の名付け親の竹中さんから購入した『血統書付き』。志摩の地で育て、おいしい梅干が作れればと思い参加した。当初もう少し輪が広がるかと思ったが、気候や人の気質など、みなべ町と異なる点もいくつかあり思っていたほど(栽培が)増えなかったのが残念。安定的に梅が採れるようになったら加工所を作り、地産地消でおいしい梅干を地元の人に味わってもらいたい」と話す。

 収穫は6月ごろの予定、現在、地元スーパーや生協などで販売を計画中。そのほか、旧町時代友好町であった旧郡上郡白鳥町(岐阜県郡上市)の梅干加工業者に販売し、完成品を再び購入することも検討している。

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