三重ブランド「的矢かき」の出荷始まる-洗浄カキの元祖・佐藤養殖場で

紫外線殺菌処理した海水を流し20時間以上の滅菌処理を行う「的矢かき」。シーズン中約180万個が出荷されるという。

紫外線殺菌処理した海水を流し20時間以上の滅菌処理を行う「的矢かき」。シーズン中約180万個が出荷されるという。

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 生でも安心して食べられる佐藤養殖場(志摩市磯部町的矢)の「洗浄的矢かき」の出荷が10月1日から、本格的に始まった。

牡蠣殻から身を外す作業

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 同社の「洗浄的矢かき」は、佐藤忠勇博士(1887~1984)が1953年に生カキを安心して食べられるようにと発明したカキ浄化法により市場に出荷される。2002年には三重ブランド第1号に認定された。

 同洗浄法は、1時間あたり17リットル~20リットルの海水を餌と一緒に体内に取り込み排出するカキの特性に注目し、カキを紫外線殺菌処理した海水の中に18時間以上入れ、体内の海水を入れ替え体内に取り込んだ雑菌などを浄化させる方法で、ほぼ無菌状態のカキができる。

 同社取締役の佐藤文彦さんは「今年のカキは例年並でまずまず。甘さも十分ある。来年の3月31日までの期間、全国のホテル、レストランへ出荷予定」と話す。

 「二十四の瞳」の著者・壺井栄(1899~1967)も訪れたという丸定旅館(同、TEL 0599-57-2248)は、毎年同社の「的矢かき」を使用したカキのフルコース料理などを食べさせる。同館の西村和也さんは「出荷始めはあまり(カキの)身が良くないのでカキ料理の提供をどうしようか悩むが、今年は身がいいので10月1日から営業を始める。旬の的矢カキを食べに来てもらえれば」とPRする。

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