アスパラとタケノコを合わせたような野菜「マコモタケ」、普及目指す

「マコモタケ」を販売するふるさと味工房アグリの出張店。右は代表の野口好久さん。

「マコモタケ」を販売するふるさと味工房アグリの出張店。右は代表の野口好久さん。

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 「言葉で表現するのは難しいが、アスパラガスとタケノコのいいところを取ったような味」と説明するのは三重県中央農業改良普及センター担当職員。

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 マコモは漢字では「真菰」と書き、イネ科の多年草。高さ2メートル以上にも伸びる葉はムシロなどに使用される。肥大化した若い茎の部分をマコモタケと呼び、タケノコのようにゆがく必要がなく、生でも食べられる。5月ごろに植え9月中旬~11月に収穫する。味はアスパラとタケノコのような食感で、ほのかな甘味があり、低カロリーで食物繊維が豊富。中国では高級食材として用いられているという。

 米が1反(10アール)当たり8~10俵(1俵=15,000円で計算)の収穫があると計算すると、収入は12万円~15万円。マコモの場合、30万円~50万円の収入が見込めることから、水田の転作物としても注目されている。県内でも玉城町をはじめ普及が広がっている。

 生産者にマコモ栽培の普及と技術紹介、加工業者や一般消費者にマコモの機能性と加工、料理などの紹介を行い地域の活性化に寄与しようと、10月2日・3日の両日、2年に1回開催される第5回全国まこもサミット「まこもサミットin玉城2008」が玉城町健康福祉会館(度会郡玉城町勝田)を主会場に開催された。

 同サミットでは、マコモを核としたビジネスモデルの確立を目指す取り組みとして、四日市農芸高校の生徒らによる発表や、クッキングアドバイザーの北村光弘シェフ監修のマコモ料理の試食会もあった。

 同町でマコモの普及を目指すふるさと味工房アグリを運営する玉城アクトファーム代表の野口好久さんは「マコモを栽培し販売を始めてから今年で4年目になるがまだまだ『マコモ』そのものが一般消費者に認知されていないので販売に苦労している。料理店や加工業者さんでも利用してもらいたいと思う。今が一番の旬なので一度食べていただければ」と話す。

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