1997年から伊勢で地ビール「伊勢角屋麦酒」を製造販売する二軒茶屋餅角屋本店(伊勢市神久6、TEL 0596-21-3108)が8月18日から、伊勢の森の木から採取した天然酵母で作ったオリジナル地ビール「社長スペシャル第一弾 ファイブホップ インペリアル ウィートエール ナチュラルイーストタイプYS」の販売を開始した。
角屋麦酒を製造販売する鈴木社長のわがままとこだわりで作ったオリジナル地ビール
2008年ジャパンアジアビアカップで「神都麦酒」がゴールドメダル、インターナショナルビアコンペティションでは「熊野古道麦酒」「神都麦酒」がブロンズ、「角屋麦酒ブラウンエール」がゴールドメダルを受賞するなど毎年国内外のビール大会で多くの受賞暦を持ち、醸造技術に定評のある同社は、これまでも伊勢市の天然記念物に指定されている蓮台寺柿の葉やあられ玄米などを使用した創造性と遊び心を持ち合わせた季節限定ビールを販売し、購入することが困難なビールとして幻のビールになっている。
今回販売する同ビールは、東北大学農学部で微生物の研究をしていた同社の鈴木成宗社長が自ら伊勢の森を歩きビールの発酵に適した酵母を見つけ培養したものを使用してできたもので、地元の天然の酵母を使って作るビールは国内でも珍しいという。
「伊勢の地は自然に恵まれているので、この地の野性の酵母を見つけビールを作ってみたいと思っていた。今回採用した酵母は、倭姫命様を祭る倭姫宮周辺の山に自生する樹液から採取したもの。想像以上に発酵力が強く、通常3日かかる主発酵の行程が1日で発酵してしまった。その後も、温度を2度まで下げても発酵を続けているほど」(鈴木社長)。
鈴木社長は「5種類のホップを使用し、ペールエールの約3倍にも上る量で抗菌活性を高めた。味は、はじめに軽い柑橘系のアロマとイースティーなアロマを感じ、口に含むとドライな口当たりとスパイシーなエステル感、そしてアルコールの強さを感じ、一方で柔らかなイースティーさを感じ、最後にドンと苦味が来る」と説明する。
「社長スペシャル第一弾 ファイブホップ インペリアル ウィートエール ナチュラルイーストタイプYS」は500ミリリットル入りビン=900円。インターネットと直営店などで購入できる。また伊勢志摩の飲食店でも提供する。