日本一の清流と呼ばれる宮川の支流・横輪川(よこわがわ)でゲンジボタルが乱舞し、普段静かな山間が賑わいを見せている。今年も広域伊勢志摩圏の清流でゲンジボタルが飛んだ。
平清盛の四男平知盛(とももり)を弔うために建立されたといわれる久昌寺(伊勢市矢持町)があり、平家の落人伝説が残る「平家の里」矢持町で、野生のゲンジボタルが横輪川のせせらぎの中、求愛のための光を盛んに照らしている。
ゲンジボタルは、日本産ホタル類の中では大型で体長約12~18ミリ。オスよりもメスの方が大きい。尾部に発光器官があり、メスは第6腹節が、オスは第6腹節と第7腹節が発光する。成虫の寿命は約2週間。名前の由来は、「平家」に破れた源頼政「源氏」がホタルになり戦うと例えられた。または「源氏物語」の光源氏の「光」をかけたとも言われる。
横輪町「郷の恵風輪」では風輪ホタル祭り(6月13日まで)を、奥伊勢フォレストピア(多気郡大台町薗)では毎年恒例の「ホタル観賞ナイトツアー」(7月10日まで)を、伊勢かぐらばリゾート「千の杜」(伊勢市佐八町)では宿泊者を対象に「自然のホタルを観賞する無料ツアー」を開催中。