読売日本交響楽団の弦楽四重奏メンバー4人が11月25日、伊勢神宮内宮の参集殿能舞台で奉納演奏を行った。
弦楽四重奏によるクラシック音楽などを奉納演奏、読売日本交響楽団
日本のオーケストラ音楽の振興と普及のため1962(昭和37)年に、読売新聞社、日本テレビ放送網、読売テレビのグループ3社を母体に設立された読売日本交響楽団は、東京を拠点に年間11回の定期演奏会や全国各地での演奏会を開催。名誉顧問を高円宮妃久子殿下が、現在の常任指揮者をフランスのシルヴァン・カンブルランさんが、正指揮者を下野竜也さんが務め、約100人のメンバーを抱える。
2006年から毎年行われている奉納演奏は今回で7回目を迎えた。読響コンサートマスターの小森谷巧さんと山田耕司さんがバイオリンを、松井直之さんがビオラを、渡部玄一さんがチェロをそれぞれ担当。モーツアルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」第1楽章やドボルザークの弦楽四重奏曲第12番ヘ長調「アメリカ」より第4楽章、 ヨハン・シュトラウスのワルツ「美しき青きドナウ」、式年遷宮イメージソング奉祝曲で藤井フミヤさんの「鎮守の里」など13曲を演奏した。
伊勢神宮での奉納演奏が今回で2回目だという小森谷さんは、「天照大神(あまてらすおおみかみ)様は洋楽、邦楽と音楽のジャンルを選ばないと聞いているので神様に届くようにお祈りの気持ちを込めて演奏させていただいた。普段演奏後にはたくさん汗をかくのだが、今はとても清々しい」と感想を漏らした。
神宮参拝に来られ、たまたま奉納演奏を聞いた横浜出身の老夫婦は客席の最前列に座り「とても素晴らしかった。伊勢神宮で読響の弦楽四重奏を聞けるなんて…」と満足していた。