高速道路無料化実験-広域伊勢志摩圏では50%アップで全国一の交通量に

伊勢自動車道、津IC-伊勢IC間54キロと紀勢自動車道、勢和多気JCT-紀勢大内山間IC23.8キロで無料化実験実施中。

伊勢自動車道、津IC-伊勢IC間54キロと紀勢自動車道、勢和多気JCT-紀勢大内山間IC23.8キロで無料化実験実施中。

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 高速道路無料化実験が6月28日0時から、全国37路線50区間1,626キロで始まった。広域伊勢志摩圏での対象路線は伊勢自動車道、津IC-伊勢IC間54キロと紀勢自動車道、勢和多気JCT-紀勢大内山間IC23.8キロ。

勢和多気ICから玉城ICまでの区間の領収書「額面は0円」。

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 国土交通省の初日の交通量発表情報によると実験前6月21日のデータとの対比によるもので、0時~9時で平均155%、12時までで163%、24時までで179%となった。当地域の調査対象は、伊勢自動車道の津と久居間にある調査地点の交通量を測定。9時までは8,200台が1万700台に(130%)、12時までは1万3,700台が1万9,000台(139%)、24時までは3万台が4万5,000台(150%)にそれぞれ増加し、全国対象区間の中で最も交通量が多かった。

 玉城インター出口料金所の職員によると、「いつもよりも交通量が多いのは確実。ETC専用出口で時折渋滞が見られたが特に問題はなかった」という。伊勢西インターでは「交通量の増加は明らかだった。玉城インターでは出口からすぐ一般道の交差点があり、赤信号で停止する車ですぐに出口付近が渋滞になるケースがあるので玉突き事故などがないように注意してほしい」と話す。

 NEXCO中日本の高速道路に関する電話サービスでは、無料化により通勤割引(100キロまでの区間で6時-9時、17時-20時の時間帯で乗るか降りるかすると料金が半額になるサービス)がなくなるのでは?という問い合わせが多いという(通勤割引はそのまま適用される)。

 伊勢市観光協会専務理事の西村純一さんは「今回の無料化で県内の高速道路沿線の人たちが多く伊勢まで足を運んでもらえるのでは。無料化で浮いたお金を飲食や宿泊に当ててもらえれば――」と期待する。一方「現在も週末や連休になると高速道路の渋滞が常態化しているので、生活で利用している人たちにとって不便にならないように祈りたい」と心配も。

 伊勢自動車道は伊勢神宮まで直結するルートとして、紀勢自動車道は2004年にユネスコ世界遺産に認定された「紀伊山地の霊場と参詣道」(通称=熊野古道)への最短ルートとして、高速道路無料化で観光地への影響がどう与えられるかが調査対象となる。

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