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「ラッコの祈り」毎日欠かさず3回-鳥羽水族館の人気者も手を合わせる

「ラッコの祈り」毎日欠かさず3回-鳥羽水族館の人気者も手を合わせる

「ラッコの祈り」毎日欠かさず3回-鳥羽水族館の人気者も手を合わせる

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 東日本大震災が発生した3月11日から鳥羽水族館(鳥羽市鳥羽)のラッコが、毎日欠かさず3回の深い祈りを被災者に届けている。

ラッコの「ポテト」の祈りは、太平洋の海よりも深い…

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 「お祈り」は、9時40分と13時と16時20分からの3回。飼育員の目の前で目を閉じながら祈っている。水中ではヨガのポーズをとりながら祈る。時折興奮すると壁をたたきながら祈とう師のようなアクションをとることもある。

 ラッコは、主にクリル諸島~アリューシャン列島を経てアラスカ周辺からカリフォルニア地方に至る北米大陸の西海岸、極寒の海に生息する。石で貝を割る習性や毛づくろいをする姿がかわいらしく癒やされる、と人気が高い。

 現在同館「極地の海」の水槽には、1989年生まれ色白の雌「ポテト」、2004年生まれの雌「メイ」、2005年生まれで体が大きく色黒の雄「ロイズ」の3匹が生活する。毎日じゃれ合いながら暮らす元気な3匹だが、「お祈り」時間だけは欠かさない…。

 ラッコが目を閉じ両手を合わせて「祈り」のように見える写真は、実は担当カメラマンが3日間(1日3時間~5時間)同館に通い続け撮影に成功したもの。「実際には元気に動き回り、むしろ、ソワソワとしてとても落ち着きがなく、手を合わす『祈り』のポーズの撮影はなかなか難しかった(笑)」と振り返る。

 「毎日3回」は、朝、昼、夕の食事タイム。飼育員に餌をおねだりする時に見せるしぐさや餌を両手で持つポーズがお祈りをしているように見えることから食事の時間を狙い撮影した。「壁をたたきながら祈とう師のようなアクション」は、貝をもらった時に水槽のアクリルガラスの壁にたたいて貝を割る時の激しい動作。ちなみにラッコ1匹が1日食べる量は、イカ10杯、カジキ切り身10個、タラ10匹、エビ20匹、甘エビ5匹、ワタリガ二1匹、ウチムラサキガイ28個、合計4,400グラムだという。

 「今回の記事はエープリルフールに合わせて書いたもの。ラッコが祈っているかどうかはラッコ自身に聞いてみないとわからないが、『ラッコの祈り』は我々の祈りでもある。祈っているように見える『欲張りな』ラッコの写真で、東日本大震災被災者の皆さまの心がほんの少しでも癒やされ、くすっと笑いに変われば幸い」と伊勢志摩経済新聞編集スタッフ。

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