国の構造改革特区法により開校された通信制高校「代々木高等学校」（志摩市阿児町、TEL 0599-43-6177）「 アスリートゴルフコース」の生徒たちが、8月5日～11日に開催される全国高等学校ゴルフ選手権大会に初出場する。

賢島カンツリークラブで練習に励む代々木高校「アスリートゴルフコース」の生徒たち

　同校は、志摩市が「伊勢志摩インターネット高校特区」として、恵まれた情報通信ネットワーク資源を生かして、地域の不登校の生徒や高校を中途退学したがもう一度勉強したいという人、プロスポーツ選手を目指し練習や試合などへの参加で全日制高校の修学が困難な生徒らに対して、豊富な自然やスポーツに適した環境を生かした教育を実施し、自然とスポーツを加えた情報通信ネットワークの町、志摩市を全国にアピールしていくことを目的に認可された通信制高校。

　「アスリートゴルフコース」は、2004年に杉並学院（東京都杉並区）ゴルフ部を設立し監督に就任し、宇佐美祐樹選手や薗田峻輔選手らを育て、2007年石川遼選手をプロトーナメント優勝に導いた吉岡徹治さんが監督を務めるゴルフに特化した高校プログラムコース。

　創部3年、同コースに通う生徒が所属するゴルフ部は、同校の東京校で関東高等学校ゴルフ連盟に登録しているため、東京都大会、関東大会を勝ち抜いて全国大会への切符を手に入れた。今年7月には、 全米女子プロゴルフ協会公式戦で日本女子プロゴルフトーナメントも兼ねる「ミズノクラシック」が開催される賢島カンツリークラブ（同）の協力を得て強化合宿を行い、ほとんどの生徒がアンダーでコースを回った。

　全国高等学校ゴルフ選手権大会は、「緑の甲子園」と呼ばれ、中嶋常幸、倉本昌弘、谷口徹、丸山茂樹、石川遼、福嶋晃子、古閑美保、宮里藍、横峯さくら（以上敬称略）など多くのプロゴルファーがプレーした高校生ゴルフ全国大会。毎年、三重県のココパリゾートクラブ白山ヴィレッジゴルフコース（津市白山町）で開催される。今年の日程は、団体戦＝8月7日～8日、個人戦＝同10日～11日。

　同校の一色真司学校長は「トップアスリートを目指す現役高校生にとって、練習時間や遠征、国内外の大会出場など学校生活と両立することは困難。『アスリートゴルフコース』 は通信制高校の特性を生かし高校生活を楽しみながら進級・卒業ができ、最高のコーチと仲間であるライバルと本物の施設で実戦訓練を繰り返す育成環境を提供する」と話す。「特区申請した時からの夢だった『プロスポーツプレーヤーを目指す高校生を支援するプログラム』がようやく動き出した。 創部3年での全国大会出場は大変喜ばしいこと。優勝目指して頑張ってほしい」とエールを送る。