志摩の海女に魅せられ移住し海女を描き続ける銅版画家の吉田賢治さんが10月28日から、三重画廊(津市、TEL 059-225-6588)で展覧会を開催する。
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吉田さんは、1951(昭和26)年名古屋市生まれ。1975(昭和50)年に愛知県立芸術大学美術学部デザイン科を卒業し、志摩市出身のつづ子さんと知り合い1983(昭和58)年に結婚する。妻の故郷を訪ねた時に見た海女の姿に衝撃を受け、1987(昭和62)年に家族で志摩に移住。「女性の願いを一つだけかなえる」と言われ、海女たちが信仰する石神さん・神明神社(鳥羽市相差町)周辺のまちづくりのアートディレクターとして関わり、後の「海女ブーム」に火をつけた。
同展には、吉田さんが海女を描きだしたころの作品から、1年以内に描いた新作約20点、計38点を展示する。
吉田さんは「海女の魅力に取りつかれて28年。海の中で漂う海女の姿に宇宙を感じ、頭の中にイメージし出来上がっている『宇宙を漂う海女』の姿をエッチングの技法でどうビジュアル化したらいいかが僕の仕事」と話す。
「最近の作品を購入いただいた人からは、『とても癒やされ、浄化されるような何か不思議な力を感じる』と言っていただくが、僕はスピリチュアルとか全く無縁で」とはにかむ。
展覧時間は10時~18時(最終日は17時まで)。11月1日まで。