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「伊勢志摩サミット」食のおもてなしの舞台裏、現役外交官が語る

「伊勢志摩サミット」食のおもてなしの舞台裏、現役外交官が語る

「伊勢志摩サミット」食のおもてなしの舞台裏、現役外交官が語る

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 昨年5月に開催されたG7主要国首脳会議「伊勢志摩サミット」で実際に行われた「食のおもてなしの舞台裏」をテーマに、現役外交官の岡垣さとみさんを講師に招いた講演会が6月4日、いせ市民活動センターで開かれた。主催は伊勢市市民交流課。

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 サミット開催後1年が経過し、ポストサミットの取り組みとして同課が外務省との共催で実現した。岡垣さんはサミットでは食関係と配偶者プログラムの担当として約10カ月間勤務。現在、外務省国際協力局地球規模課題総括課上席専門官。「どうすれば日本のふるさとを感じることができるか?を考えてきた」と話す。

 岡垣さんは「サミットでは食事の機会が3回あった。三重県は食材が豊富なのでできるだけ県産の食材を使おうと進めてきた。延べ8000人以上のプレスが訪れたIMC(国際メディアセンター)(伊勢市朝熊町)では無料で24時間、1日に約7000食を提供。三重県産の日本酒や日本食のプレゼンテーションなども行った。東日本大震災の支援も込めて被災地からの食も積極的に提供した。配偶者プログラムでは杉風荘(伊勢市宇治今在家町)での昼食会、ミキモト真珠島(鳥羽市鳥羽)、IMCでの計画を担当した」と説明。

 岡垣さんは「メディアの関心事は議論するテーマよりも食に関する問い合わせが多かった。フードテロについても気をつけた。あらゆる可能性を対処しなければならなかった。メニューの試作を何度も繰り返し料理を作る人がベストなものを三重県からの食材リストを元に選んだ。フランス料理のワーキングディナーではオーランド大統領、メルケル首相からとてもおいしかったと喜んでいただいた」と舞台裏を明かす。

 「外交におけるおもてなしは人と人のつながり、信頼関係を築いていくことが重要。食は有効なツール。どんどんコミュニケーションが広がっていく」と食の重要性を訴えた。

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