伊勢市に10月8日、すし店「貫(かん)」(伊勢市吹上、TEL 0596-23-3391)がオープンした。
志摩産のケンケンカツオ(トローリングに近い独特の漁で取ったカツオ)、鳥羽の答志島産のトロサワラ、 大分産のしめサバなどを志摩市の農家から取り寄せたわらであぶって提供する刺し身やにぎりずし(1,296円~)、天ぷら盛り合わせ(同)、すし盛り合わせ上(2,160円)、同特上(3,780円)、松阪牛あぶり刺し(2,160円)、本日の一品料理(540円~)などがメニューに並ぶ。
店内は、カウンター席8席、テーブル席16席、座敷席6席、個室1室で、カウンターテーブルは三重県松阪市飯南町産のヒノキの一枚板を使う。正面には正覚寺(同円座町)の住職が揮毫(きごう)した店名の「貫」の文字が彫られたケヤキの看板を掛ける。カウンター端には耐熱ガラスと耐熱レンガで作った「あぶり場」を設置する。
すしを握るのはすし店「伊な勢」(同神久)などで修業した伊勢市出身の宮原健輔さん。すしネタは、志摩市志摩町の和具漁港で水揚げされた志摩産の魚介類を「源吉水産」から仕入れるほか、三重県地方卸市場(松阪市)や、名古屋市中央卸売市場(名古屋市)などからも旬の物を仕入れる。
宮原さんは「地元産の新鮮な食材にこだわっているが、地元にこだわり過ぎず、地元で取れない食材は市場からいい物を取り寄せるようにしている。鳥羽市が推進しているブランド魚の『答志島トロさわら』などは鳥羽市答志島出身の高校時代の同級生から直接調達しているので鮮度は抜群」と太鼓判を押す。「ワサビも生で擦りたてを提供しているが、静岡産と、ワサビ農家の西要司さんが作る三重県多気町大台町産を食べ比べてもらえるよう2種類用意している。それぞれに特性があるのでお客さまのお好みで選んでほしい」とも。
オーナーの山下貴弘さんは「僕はカツオが食べられなくて…。でもわらであぶったカツオを食べた時とてもおいしく感動したので、店をオープンしたら絶対にお客さんにその感動を伝えたいと思い、『あぶり場』設置は念願だった。だからあぶり料理はお薦め」と話す。
日本酒は、「御山杉」「半蔵 神の穂」「作(ざく)雅乃智(みやびのとも) 中取り」「作 穂乃智(ほのとも)」「獺祭」「三千盛」など(グラス=432円~、1合=756円~)、焼酎、ウイスキー、ワインなどを取りそろえる。
「自分と同世代の30~40代でおすし屋さんに行ったことがない人にでも気軽に来てもらえるような店を目指している。楽しく食べていただければ」と宮原さん。
営業時間は17時~22時。木曜定休。