伊勢志摩経済新聞の2018年年間PV(ページビュー)ランキング、赤福(伊勢市宇治中之切町、TEL 0596-22-2154)が今年7月に4種類の赤福餅を詰め合わせた新商品「いすず 野あそび餅」の販売を伝える記事が1位に輝いた。
ランキングは今年1月1日から12月14日までに伊勢志摩経済新聞が配信したヘッドラインニュースのPVを集計したもの。上位10位のランキングは以下の通り(カッコ内は掲載日)。
1.「4色の赤福餅」7月15日から販売へ「白い赤福」話題で(6/29)
2.二見興玉神社の夫婦岩 台風20号で大しめ縄切れる、その間から虹(8/25)
3.天照大御神祭る伊勢神宮「伊雑宮」のお田植祭最中に虹色の光(6/25)
4.「4色の赤福餅詰め合わせ」今日から販売 混乱なく500セット完売(7/15)
5.志摩で一度に6種類の大気光学現象 天空にさまざまな「虹」(11/27)
6.伊勢神宮内宮宇治橋前大鳥居に中秋の名月 大きな光の輪が出現(9/25)
7.伊勢市に初上陸の台風12号 夫婦岩の大しめ縄持ちこたえる(7/29)
8.伊勢に15センチの積雪 伊勢神宮の神田は雪国、ヤシにも綿帽子(1/23)
9.伊勢に「のりもの博物館」 ヒルマンやミゼットなど往年の国産車(5/1)
10.ホタル舞う伊勢神宮で「月次祭」 黒田清子神宮祭主(6/18)
1位と4位にランクインした「4色赤福」は、2017年に伊勢で開催された「第27回全国菓子大博覧会・三重」(4月21日~5月14日)で期間限定販売された「白い赤福餅」と「黒い赤福餅」に長蛇の列ができ話題になったことを受けて商品化した。正式な商品名は「いすず 野あそび餅」。
黒色の黒砂糖風味の黒あん、緑色の大麦の若葉で作った緑あん、白色の白小豆(しろしょうず)と手亡豆(てぼうまめ)を合わせた白あんに、通常の赤色(茶色)の赤福餅を付けた4種類を2個ずつ木箱に入れ760円で販売した「4色赤福」。当初は電話による抽選の予約販売に限った「幻の商品」だったが、10月7日から「五十鈴川野遊びどころ内 赤福 五十鈴川店(赤太郎ショップ前の臨時売店)」(伊勢市宇治浦田)でのみ毎日12時30分から500箱限定販売に変更、一人5箱まで購入可能としている。
同社広報担当社は「10月7日から予約販売を止め、現在は店頭販売に切り替えた。早い人で1時間以上前から並んでいただいている。販売開始から1時間くらいで完売するが、休日だと30分で無くなってしまうこともある。緑色の大麦の若葉で作った緑あんは夏期製造分(5月下旬~10月中旬)で、現在はヨモギを入れた冬期製造分(10月中旬~5月中旬)に切り替えている」と説明する。
2位、3位、5位~8位の6本の記事すべて自然現象を伝える記事。日本漢字能力検定協会(京都市東山区)による恒例の「今年の漢字」は「災」が選ばれたが、伊勢志摩地方も台風の影響を受けた。8月23日には台風20号により、二見興玉神社(伊勢市二見町)の夫婦岩(めおといわ)の大しめ縄が全て切れた。その悲しげな夫婦岩を、同神社神職が離れ離れになった男岩と女岩の間から大きな虹が現れた瞬間を写真に収めた。一枚の写真で明るい話題となり、同神社の金子清郎宮司も驚いていた。7月29日の台風12号でも夫婦の絆は切れなかった記事が7位に入った。12号は、観測史上初となる伊勢市上陸の台風で、東から西に日本列島を縦断し「逆走台風」と呼ばれた。
伊勢神宮では大きな祭典中に「虹」や「光輪」が現れる自然現象が起こることがある。古の人たちはその現象を「瑞兆」や「吉兆」という言葉で前向きに捉えてきた。災害や異常気象と騒ぐが、自然現象そのものは古から常に当たり前のように発生している。伊勢神宮を参拝し神気を感じた西行は、考えるのではなく感じて「なにごとのおはしますかは知らねども かたじけなさに涙こぼるる」と詠んだ。現代社会の中で自然から遠ざかってしまった私たちは、小さな自然現象にも敏感に注意を払い、おごらず常に謙虚に感謝することを忘れてはならない。ランクインした自然現象に関する6本の記事から何かを感じ取ることができれば…。
「自然現象」「伊勢神宮」と毎年上位を占める記事の中で唯一8位に入ったのは、伊勢市の北井誠也さんが集めたオールドカーを並べた「のりもの博物館」オープンのニュース。土曜・日曜・祝日だけの営業だが、今でもオールドカーマニアや車好きの入場者らでにぎわっている。
新しい時代の幕開けとなる2019年も伊勢志摩から全国、世界へ向けて記事を届けたい。