志摩市出身の柴原節男さんが4月1日、日立システムズ(東京都品川区)の社長に就任した。
柴原さんは、1958(昭和33)年生まれ。1982(昭和57)年3月に京都大学理学部を卒業、同年4月日立製作所(東京都千代田区)に入社。日立製作所執行役専務、サービス&プラットフォームビジネスユニットCEO、システム&サービスビジネス統括本部CTrOなどを歴任。これまで社長だった北野昌宏さんは4月1日付けで日立システムズ相談役に就任した。
日立システムズは、1962(昭和37)年10月1日設立、システム構築、システム運用・監視・保守、ネットワークサービス、情報関連機器・ソフトウェアの販売・開発など日立製作所のITセクターの中核会社。従業員9,823人、グループ連結1万8608人(2019年3月31日現在)、売上高 4,032億7,100万円、グループ連結4,995億2,700万円(2018年度)。資本金191億6,200万円。
柴原さんは「日立製作所に38年間お世話になり、この4月から日立システムズの社長に就任した。当グループが持つ『バリューチェーン』『現場力・サービス力』を生かし、お客さまのデジタライゼーションの推進と社会への貢献に努力していく」と話す。
志摩市浜島町出身で中学校まで地元で暮らし、海で泳いだり、魚を釣ったりするのが好きな少年だったという柴原さん。高校は、下宿生活をしながら松阪高校(松阪市垣鼻町)に通った。高校2年の夏に急性肝炎にかかり5カ月間、志摩病院(志摩市阿児町)に入院し、卒業するのに4年かかったという。柴原さんは「入院当初は、回復しないので焦ったが、2カ月目に入ると少し回復し始めた。その時から、『人生は長いのでゆっくりと生きよう』と考えるようになった。当時は、不平不満を言って両親や兄たち家族に迷惑を掛けた」と振り返る。兄は、志摩市の元副市長・柴原時男さん。
地元について、柴原さんは「毎年数回、帰省している。伊勢神宮には必ず参拝し、志摩市内のホテルに宿泊、翌日、兄に車で迎えに来てもらい、実家の墓にお参りに行く。『伊勢志摩スカイライン』の『朝熊山(あさまやま)』や鵜方の『横山展望台』からの景色は、リアス式海岸や無数の島々が美しく、伊勢神宮と同様に一度は訪れてほしいところ」と郷土愛をにじませる。「現在、新型コロナウイルス感染の影響で国内外からの観光客が激減し、伊勢志摩の地域経済への影響も大きいと推察している。一日も早く、新型コロナウイルス感染拡大が収束し、観光客が戻ることを願っている」とも。