滋賀県出身の風景写真家・岩咲滋雨(いわさきじう)さんが10月1日、2021年版カレンダー「伊勢神宮 天つ日嗣(あまつひつぎ)」をモーターマガジン社(東京都港区)から出版した。
岩咲さんは、プロカメラマンを目指し自然写真家の鈴木一雄さんに師事。現在、伊勢神宮の祭典や風景、日本の伝統文化、神話、風土、四季折々の風景などを撮影し、日本人の感性の源を「日本姿(にほんし)」として日本姿を追求し「日本姿写真家」として活動する。2012(平成24)年に写真集「道」(日本写真企画)を出版した。
創刊42年、今年の5月号で休刊した月刊誌「カメラマン」からの企画で、風景、ポートレート、野鳥、飛行機、鉄道などさまざまなジャンルから「Webカメラマン」編集部が選んだ32人の作品をカレンダーとして制作販売し、今年で4年目となる。岩咲さんは初回から参加し、4年連続出版する。
2021年版カレンダーには、皇位継承に伴う日本の最高の祭儀「天津日嗣(あまつひつぎ)の高御座(たかみくら)の業(わざ)」に際し、伊勢神宮にて行われた祭典などを選んだ。
岩咲さんは「昨年の私の頭の中は『ことほぎ』と『天津日嗣』という言葉でいっぱいだった。どのようにこの特別な空気感をお伝えできるのかと…。つい5、6年前までの私の伊勢神宮への認識といえば、20年に一度遷宮をされている日本一有名な神社さんくらいのもので、それ以外にお祭りをされているのかどうかということさえ、考えたことがなかった。そんな私が、尾瀬ヶ原で撮影をしているうちに、日本人の感性の源はなんなのだろう?という問いを持つことになり、御代替りという日本にとって、とても大切な年の伊勢神宮での祭典や行幸啓のその日その場で撮影させていただくことが叶い、祈りを捧げてくださる御姿こそ『日本姿』なのではないかと感じた」と話す。
岩咲さんは「令和元年5月1日より両陛下が神宮に御親謁(ごしんえつ)遊ばされる日までの作品を選ばせていただいた。2 月は、御即位後初めて天皇陛下の御誕生日を祝う『天長祭(てんちょうさい)』の日の作品。晴れやかで麗しい『弥栄(いやさか)』の日の光から、神宮で捧げられている祈りを通して、何かを感じていただければ」と思いを込める。
カレンダーは受注生産で、マットコート紙、Wリング製本で、「壁掛けヨコ型(幅411ミリ高さ300ミリ)」「壁掛けタテ型(幅300ミリ高さ411ミリ)」「卓上ヨコ型(幅180ミリ高さ140ミリ)」の3タイプを用意する。
価格は2,640円。同社ネットショップで販売している。