ミキモト(東京都江東区)、御木本真珠島(鳥羽市鳥羽)、御木本製薬(伊勢市黒瀬町)のミキモトグループ3社と三重大学(津市栗真町屋町)が11月9日、御木本真珠島内ゲストルームで産学連携に関する包括的連携協定を締結した。
同大は、三重県の豊な水産資源を最大限に活用するための水産学関係の教育研究環境の整備を進めるため現在、志摩市にある英虞湾に浮かぶ離島・座賀島にある同大水産実験所を鳥羽市水産研究所(鳥羽市小浜地区)に併設し移転させ、「鳥羽海洋教育研究センター」を設立し、旧小浜小学校校舎を活用し「同大地域拠点サテライト・伊勢志摩産業振興教育研究センター」の設置の準備を進めている。
協定の締結は、「鳥羽海洋教育研究センター」を核に、ミキモトグループ、鳥羽水族館(鳥羽市鳥羽)、海の博物館(同浦村町)、鳥羽商船高等専門学校(同池上町)、三重県水産研究所(志摩市浜島町)、国立研究開発法人水産研究・教育機構増養殖研究所南勢庁舎(度会郡南伊勢町)との連携を強化し、学術研究、教育研究、人材育成などを推進し、相互の発展と地域貢献を目指すもの。
この日は、ミキモト社長の中西伸一さん、御木本真珠島社長の松田音壽さん、御木本製薬社長の田中利尚さん、同大大学院生物資源学研究科長の奥村克純(かつずみ)さん、同副研究科長の神原(こうばら)淳さん、同副研究科長の酒井俊典さんと来賓として鳥羽市長の中村欣一郎さんが出席した。
中西さんは「真珠に関連する研究や流通、観光面で何か新しいことに取り組むことができれば」と期待を込める。神原さんは「具体的にはまだ決まっていないが、貝類、海藻類の増殖研究をさらに推し進め地域に貢献していきたい」と話す。