鳥羽水族館(鳥羽市鳥羽、TEL 0599-25-2555)の雌のジュゴン「セレナ」に12月24日、サンタクロースからプレゼントが届いた。
クリスマスイブのこの日、「セレナ」が泳ぐ水槽の中に突如現れたサンタクロースは、白い布袋から「セレナ」の大好きな海草のアマモをプレゼント。普段からアマモを1日20キロから30キロ食べるという「セレナ」は、水槽前に詰め掛けた入館者には目もくれず、アマモ約1キロのプレゼントをあっという間に平らげた。
「セレナ」は1986(昭和61)年10月10日、フィリピン・パラワン島付近で親とはぐれたところを保護され、翌1987(昭和62)年4月15日、推定1歳の頃に同館へ入館。フィリピンのアキノ大統領(当時)から日比友好のシンボルとして寄贈された。
入館時の体長約150センチ、体重約66キロ。当時赤ちゃんジュゴンだったため授乳の必要があり、同館の飼育員らが手探りで人工授乳などし試行錯誤を重ねて長期飼育に成功した。現在、飼育下のジュゴンは全世界で同館とオーストラリアの「シーライフ シドニー水族館」の2館に2頭いるのみで、「セレナ」は長期飼育の世界記録を今も更新中。12月24日現在、33年8カ月9日(1万2307日)。
カップルで訪れた津市在住の男性は「実はジュゴンを見るのは初めて。クリスマスイブにサンタとジュゴンを見ることができてよかった」、女性は「とても美しく癒やされた。私も一緒に潜ってジュゴンにプレゼントをあげたいと思った」とほほ笑む。
「セレナ」へのサンタからのプレゼントは12月25日(11時45分から約10分間)にも行われる。
営業時間は9時~17時。入館料は、大人=2,500円、シニア(65歳以上)=2,200円、小人(小・中学生)=1,300円、幼児(3歳以上)=600円。