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伊勢神宮の神札に使う用材を神宮林から切り出し 「大麻用材伐始祭」

伊勢神宮の神札に使う用材を神宮林から切り出し 「大麻用材伐始祭」(撮影=岩咲滋雨)

伊勢神宮の神札に使う用材を神宮林から切り出し 「大麻用材伐始祭」(撮影=岩咲滋雨)

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 伊勢神宮のお神札(ふだ)のご神体となる用材を切り出す「大麻用材伐始祭(たいまようざいきりはじめさい)」が4月19日、伊勢神宮の森の中の丸山祭場(伊勢市宇治今在家町)で行われた。

【その他の画像】伊勢神宮の森の中にある丸山祭場で執り行われる「大麻用材伐始祭」

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 作業の安全祈願と用材を切り出す許しを請う同祭。当日は神饌(しんせん)を奉納し祝詞を奏上。素襖烏帽子(すおうえぼし)姿の小工(こだくみ)3人が「神路山」を正面に並び、うち1人がおのを3回振り下ろした。

 神棚などに祭る伊勢神宮のお神札は「大麻(たいま・おおぬさ)」と呼び、御真(ぎょしん)と呼ぶご神体を和紙で巻き中心に納める。和紙で巻く御真は、切り出した木材を製材し半年間、風雨にさらしてヤニを取り、乾燥させ、厚さ約1ミリの木地に加工する。1年間に約1000万体の大麻を奉製して「大麻修祓式」ではらい、9月17日に行われる「大麻暦頒布始祭」で神社本庁が「頒布大麻」として47都道府県から集まる各神社庁長に渡す。入り用の氏子に神社が配る。参拝者に直接授与する「授与大麻」もある。

 「頒布大麻」は、伊勢神宮への参詣者を全国から呼び込み案内などをしていた御師(おんし・おし)が新しい神札や暦(こよみ)を持って回り全国の崇敬者に頒布。江戸時代後期の安永年間には、全国世帯の約9割が大麻を受けていたという記録も残る。

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