志摩市出身の音楽家・故西岡恭蔵さんのギターや日記、イラストなどを展示する「西岡恭蔵展」が3月25日、志摩市立図書館(志摩市阿児町)2階グループ学習室で始まった。
1948(昭和23)年5月7日生まれの西岡さんは、志摩町布施田出身。布施田小学校、和具中学校、伊勢高校、近畿大学を卒業、音楽家・シンガーソングライターとして活躍したが1999(平成11)年4月3日、享年50で亡くなった。
中村雅俊さんや松田優作さん、松平健さんほか数多くの人に作詞や作曲で関わり、中でも矢沢永吉さんには「トラベリン・バス」「A Day」「古いラブレター」など数多くの曲の詞を提供した。1971(昭和46)年7月に発表した曲「プカプカ」は桑田佳祐さんや福山雅治さん、森山直太朗さんら、50人以上のアーティストがカバーする。細野晴臣さんは西岡さんのアルバムプロデューサーとして参加する。
同展では、西岡さんが使用していたギターやレコード、日記、フライヤー、沢田としきさんが描いたイラスト、西岡さんが矢沢さんに宛てた直筆の手紙や「KYOZO&BUN」で作ったアルバム「パラダイス・カフェ」のレコーディング時のマザーテープなどを展示する。
初日は、西岡さんと共に「ザ・ディラン」を結成し活動していた大塚まさじさんや書籍「プカプカ 西岡恭蔵伝」(小学館)の著者=中部博さん、矢沢さんのファンらが県外から駆けつけた。
同展を企画した志摩市在住の岡野和代さんは、2009(平成21)年に没後10年を記念して開催したコンサート「恭蔵とKUROの音楽まつり」に参加し、2019(平成31)年に没後20年を記念した同コンサートを主催した。岡野さんは「志摩市にこんなすごい人がいたことを多くの人に知ってもらいたいと思い企画した。恭蔵さんと奥さまのKUROさんに会える場所になればうれしい」と話す。
開催時間は9時~18時、4月3日まで(最終日は12時まで、3月28日、30日休館)。