志摩市志摩町布施田出身のフォークシンガー、故・西岡恭蔵さんと恭蔵さんの妻で作詞家のKUROさんのコンサート「第1回　恭蔵とKUROの音楽まつり2008」（2月10日）を開催したプカプカ志摩は、同コンサートで得た収益金の一部で恭蔵さんの曲が入ったCD7種類15枚と詞選集13冊を購入し3月6日、市内の図書館5カ所と恭蔵さんの母校和具中学校に寄贈した。

　「地元に、こんなに有名な音楽家がいるのに知らない人がほとんど。西岡恭蔵の音楽で志摩を元気にしたい」と自ら発起し昨年9月、コンサートの開催を目指す実行委員会「プカプカ志摩」を設立した代表・浜口三代和さん。その思いは、定員600人のホールが超満員となった同コンサートの成功でひとまず達成された。

　「赤字が出たら同級生らで持ち寄って穴埋めするつもりで、とにかくまずは恭蔵の音楽を知ってもらいたいと始めたコンサートだったが、コンサートの収益金で恭蔵のCDや本まで買えるとは思ってもいなかった」（浜口さん）と付け加える。

　恭蔵さんの曲を地元の人にもっと聴いてもらえるように――と母校の和具中学校（同市志摩町）、志摩図書館（同）と阿児ライブラリー（同市阿児町）に「Farewell Song」「西岡恭蔵BOX」などのCDアルバムと「西岡恭蔵&KURO詞選集」を（市内ほか3図書室には詞選集のみ）寄贈した。

　浜口さんは「まずは地元の人には恭蔵の曲を知ってもらいたいと思い図書館にCDを置いてもらおうと、実行委員会で決めた。恭蔵は生前、矢沢永吉さんなど多くのアーティストに曲を提供していたので、それらのすべての曲がそろうような『西岡恭蔵ライブラリー』のようなものができれば」と将来の抱負を語る。

　CDは3月末までは試聴や閲覧のみで、4月以降、貸し出しにも対応する。

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