南伊勢町で、地で上がった魚だけを天日で干し干物に仕上げる「三五七や(さごひちや)」(度会郡南伊勢町古和浦、TEL 0596-78-0888)のマンボウの干物に人気の火が付いた。
同店は干物や鮮魚の販売を中心に2005年に創業。古和浦で水揚げされた熊野灘産の新鮮な魚を主原料とし、天日で干物を作っている。アジ、イボダイ(シズ)、カマス、カワハギなどの定番の魚を干物に加工するほか、トラフグやイセエビなど高級魚を干物にすることもあるという。
「昨年初めてマンボウの干物を作ったところ大変好評で生産が追いつかない状況が続き、知り合いからもできたら教えてね――と予約してくれる客も今もなお多い」と同店の濱地さん。
マンボウは水分が多く、身が傷みやすく干物にするにはとれたてで新鮮であることが条件になるため、商品化に取り組む業者も少ない。味は、塩味とみりん味の2種類があり、身を1センチの厚さに切って干したものが乾燥して5ミリくらいまでに縮んで完成する。そのほか、マンボウの腸の干物も珍味として人気が高い。
濱地さんは「マンボウの干物は寒くなるこの時期だけの限定商品。夏場になると身が傷みやすく作れない。できるだけたくさんの人に味わってもらえれば」とPRする。
価格は約150グラム(約10切れ)で500円。