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二見興玉神社のカエル、「ひっくり返る」-台風18号の爪あと、ここにも

二見興玉神社のカエル、「ひっくり返る」-台風18号の爪あと、ここにも

二見興玉神社のカエル、「ひっくり返る」-台風18号の爪あと、ここにも

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 二見興玉神社(伊勢市二見町)の夫婦岩(めおといわ)に掛かる5本の大しめ縄を全て切った台風18号の被害はそれだけにとどまらず、同神社境内を囲う岩をも崩壊させ、崇敬者から奉納された石像のカエル1体を海に転落させた。

「カエルの救出大作戦」の様子

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 10月5日~6日に掛け日本列島を襲った台風18号は各地で被害をもたらした。同神社では、5日の夜から6日の午前まで、大風と高潮で近寄ることさえ困難な状況だった。

 境内の異変に気付いた第一発見者は同神社の岡みどりさん。6日の15時30分ごろ岡さんは夫婦岩とカエルを一緒に撮影しようとカメラを持って境内に出た。岡さんは「いない…。波にさらわれた?と、慌てて身を乗り出し海の中を捜索した所、辛うじて岩と岩の間にひっくり返った姿で挟まっているカエルの石像を見つけて安心した」と振り返る。

 翌日大しめ縄の張り替え作業後、男性職員で「救出」を試みたが、岩と岩の間に挟まり、大人3人で動かそうとしたがびくともしなかった。そこで業者を手配し10日の干潮時刻に当たる12時ごろ、4人の作業員とクレーン車1台が「カエルの救出大作戦」の任務に就いた。

 「カエルの転落事件」は、カエルが乗っていた一枚の岩が大風と高波によって崩壊したためそのまま海に落ちたと推測。クレーン車で一枚の岩を動かし、カエルにロープを掛けると難なく「救出」できた。

 岡さんは「もし岩に挟まっていなかったら、波にもまれて溺死どころか打撲・損傷でどこかに行ってしまって息絶えていたかもしれない。幸い落ちたところも砂地だったため大きな切り傷もなく、『無事かえる』ことができた」と振り返る。

 カエルは、次に迫る台風19号の影響も考え、陸でしばらくの間養生させるという。

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