伊勢神宮の専用神田で耕作始め「神田下種祭」 種もみをまく

伊勢神宮の専用神田で耕作始め「神田下種祭」 種もみをまく

伊勢神宮の専用神田で耕作始め「神田下種祭」 種もみをまく

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 神宮神田(伊勢市楠部町)で4月4日、伊勢神宮奉納米の種もみをまく神事「神田下種祭(しんでんげしゅさい)」が行われた。

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 田を耕す道具・鍬(くわ)を作るところから始める同祭。木を切るためには神田に隣接する「忌鍬山(ゆぐわやま)」の入り口の神に許しを請う「山口祭」を行い、木を切ることの許しを請う「木本祭」を行う。山から下りてくるまでに1時間を掛ける。

 今年同祭典を奉仕する「童男(どうなん)」に選ばれた五十鈴中学1年生の荒木天聖(てんせい)さんがイチイガシの木を切り鍬を完成させ、鍬作りの祭りが終了すると、禰宜(ねぎ)以下の奉仕員らが「マサキノカヅラ」と呼ばれるツル草を烏帽子(えぼし)に付けて下山する。平安時代から続くとされる同祭はかつて「鍬山(くわやま)神事」と呼ばれていた時代もあった。

 黄色の装束に身を包んだ山口剛(つよし)作長が、完成したばかりの鍬を持ち、耕す所作を行った後、「忌種(ゆだね)」と呼ぶ清浄な米の種を奉仕人がまくのを見守った。その間、奉仕員は「天鍬(あめくわ)や 真佐岐(まさき)のカヅラ 笠にきて 御田(みた)うちまわる 春の宮人(みやびと)」と唱和しながら種まきを行った。

 総面積約10ヘクタール、作付面積約3ヘクタールの神田の約862平方メートルの田にまいた種は、三重県が2011年に育成した新品種の「三重23号」。一般的なコシヒカリより1週間ほど早く収穫が可能で、丈が短いため倒れにくく、三重県内での栽培に適しているという。

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