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志摩で巨大わらじを海に流す祭り 大きさ2メートル以上、重さ100キロ

志摩で巨大わらじを海に流す祭り 大きさ2メートル以上、重さ100キロ

志摩で巨大わらじを海に流す祭り 大きさ2メートル以上、重さ100キロ

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 太平洋に面し白亜の大王崎灯台が美しく立つ大王崎に位置する波切(なきり)神社(志摩市大王町)で9月13日、巨大わらじを海に流す「わらじ祭り」が行われた。

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 「ダンダラボッチ」「ダンダラボウシ」「ダイダラボッチ」「デーダラボッチ」「データラボッチ」などと各地で少しずつ呼び名は違うが、海を荒らし、村を壊し、若い娘をさらって悪さをする大男・巨人の昔話は全国各地に残る。

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 昔々、一つ目のダンダラボッチが「韋夜ヶ島(いやがしま)」現在の「大王島」に住み、海を荒らして悪さをするので困った村人たちが、波切の神さまである韋夜権現(いやごんげん)に助けを請い、村人たちが団結して大きなわらじを作ってダンダラボッチに、自分よりも大きな男がいると思わせて退散させた。その昔話をそのままに再現する同祭は、1703年に再興されてから毎年9月の申(さる)の日に行われ、300年以上の歴史がある。「葦夜権現祭」とも言われている。

 わらじの大きさは、縦約2.3メートル、幅約1.7メートル、重さ80~100キロ。この日は、玉田司宮司によるおはらいの後、わらじを稚児が引く「わらじ曳(ひ)き」、男4人でわらじを担いで海へ流す「わらじ流し」の神事が行われ、海上安全と大漁が祈願された(この日は神事として海に流す所作をするだけで、実際にわらじを流すのは9月15日)。

 玉田宮司は「まちの人たちがたくさん参加し協力し合い大きなわらじを作ることから始まる『わらじ祭り』は、昔のままに今も波切に伝わり、300年以上続いている。おそらく科学的な解明がされない昔の人たちは台風のことをダンダラボッチと擬人化しておそれ、祈ってきたのであろう。地元を愛し平安を祈る古の人たちからの祈りを次の世代にも継承できるように、われわれも精いっぱい祈り続けていきたい」と話す。

 9月15日は、わらじ曳き、わらじ流しのほかに、鼓笛隊パレードや食いだおれ市、わらじみこし、演芸大会、奉納花火大会などが行われる。